強い3歳世代。マイルCSで「新マイル王」の座に就くのはセリフォスか、ダノンスコーピオンか (3ページ目)

  • 新山藍朗●文 text by Niiyama Airo
  • photo by Sankei Visual

 先の専門紙記者はこう分析する。

「古馬の有力どころを挙げれば、ソダシ(牝4歳)、シュネルマイスター(牡4歳)、サリオス(牡5歳)といったところでしょうか。いずれも強い馬だとは思いますが、それぞれ弱点や不安材料を抱えています。ということは、グランアレグリアのように"どうやっても勝てない"というほどの相手ではありません。セリフォス、ダノンスコーピオンにもチャンスは十分にあると思います」

 3歳馬がマイルCSを制したことは、過去10年で2回ある。2017年のペルシアンナイトと、2018年のステルヴィオ。2頭とも強い馬ではあるが、その時代の競馬シーンを代表する最強クラスの馬、というわけではない。

 それはつまり、マイルCSは一定の能力を持つ3歳馬であれば、決して高い壁ではない、ということだ。まして、断然の「マイル王」が不在となれば、なおさらである。

 セリフォスとダノンスコーピオンが、マイル路線においても3歳世代が「強い」ということを証明する可能性は大いにある。そして、頂点に立ったほうが新たな「マイル王」に君臨することになるだろう。

3 / 3

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る