堤礼実アナが独自の視点でセレクト。2022年上半期GIレース「マイベスト3」

  • スエイシナオヨシ●撮影 photo by Sueishi Naoyoshi

堤 礼実連載:『華麗なるウマ話』第39回

スポルティーバとフジテレビの競馬中継番組『みんなのKEIBA』とのコラボ企画、堤礼実アナウンサーの連載『華麗なるウマ話』。今回は、上半期に行なわれたGI競走のなかで印象深かったレースを挙げてもらい、堤アナにとっての「マイベスト3」を選出してもらった――。

 厳しい暑さが続くなか、競馬界は夏競馬のシーズン真っ盛り。各地で激しいレースが繰り広げられていますが、今回は2022年上半期のGI戦を振り返って、私が感動し、魅了されたレース「トップ3」を選んでみたいと思います。

 まず3位は、タイトルホルダーが圧勝した天皇賞・春です。

 今回ベストレースを選ぶにあたり、今年上半期すべてのGIレースの映像を再度見直してみたのですが、やはりタイトルホルダーの大逃げは圧巻でした。

 以前もこの連載のなかで、この馬の逃げにはすごく惹かれてしまうという話をしましたが、先頭に立ってから一度もそのポジションを譲ることなく、悠々と逃げきってしまうその姿に、ただただ見入ってしまうばかりでした。

 このレースではシルヴァーソニックがスタート直後に落馬して、空馬のまま走り続けるという珍しい出来事もありました。逃げるタイトルホルダーにも、まったく影響がなかったはずはありません。

 にもかかわらず、昨年の菊花賞を勝った時もそうでしたが、タイトルホルダーは4コーナーを回ってからさらに後続を突き放すかのような、スタミナ抜群の走りを披露。「こんなすごいことが本当に可能なの?」と驚かされました。

 もちろん、強い逃げ馬は他にもいますが、タイトルホルダーの逃げにはどこか華やかさがあって、あの馬にしかできない走りだなと感じています。脳裏に焼きついて離れないレースのひとつとなりました。

 続いて2位は、日本ダービーです。

 ダービーは個人的に1年で最も注目しているレースですし、本来なら1位にしてもよかったのですが......、今回は泣く泣く2位にしました。

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