実力拮抗の3歳ダート戦線。レパードSは抽選で恩恵を受けた2頭が波乱の使者となる

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Sankei Visual

 3歳馬限定のダート重賞、GIIIレパードS(新潟・ダート1800m)が8月7日に行なわれる。例年、将来性のある好メンバーが顔をそろえる注目の一戦だ。

 過去の結果を振り返ってみると、1番人気は4勝、2着2回、3着2回と信頼度は高い。ただし、人気薄馬の激走も頻繁に見られ、配当的には両極端。3連単では1万円未満の配当が3回ある一方で、10万円を超える高額配当が5回もある。

 とりわけ、ここ最近は波乱の連続だ。高額配当となった5回のうち4回は、直近5年で生まれている。そうした状況を受けて、日刊スポーツの松田直樹記者もこう語る。

「レパードSは、設立当初は堅いイメージが強かったレースです。事実、グレード格付けのない重賞時代の2009年、2010年も含めて2016年までは、1番人気か2番人気からしか勝ち馬は出ていませんでした。

 それが、2017年以降の勝ち馬は11番人気、5番人気、10番人気、7番人気といった伏兵ばかり。昨年こそ1番人気のメイショウムラクモが勝利を飾りましたが、2着には10番人気のスウィープザボードが入って、馬連は5年連続して5000円超えとなっています。ここにきて、波乱の重賞に様変わりしたと言っていいでしょう」

 そして松田記者は、今年も波乱の傾向が続くと踏んでいる。

「今年行なわれたもうひとつの3歳馬限定のダート重賞、GIIIユニコーンS(6月19日/東京・ダート1600m)が大荒れ。掲示板(5着以内)に載った5頭はいずれも6番人気以下の伏兵でした。

 その結果から、実力拮抗の世代と解釈できますし、好走が予想された馬の抽選除外などもあって、今年も穴馬の台頭が大いに期待できます」

 では、どんな馬が狙い目になるのか。松田記者は「週明けに狙っていた馬は除外になってしまったのですが、抽選の妙で前に行く同型が減って、競馬がしやすくなりそうな馬がいるんです」と言って、ラブパイロー(牝3歳)の名前を真っ先に挙げた。

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