「小倉・芝1800m」の中京記念を血統で分析。狙いはドゥラメンテ産駒と、コース適性が高い逃げ馬

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki
  • photo by Sankei Visual

 7月24日、小倉競馬場で3歳以上馬によるハンデ重賞、GⅢ中京記念(芝1800m)が行なわれる。

 このレースは通常、「中京・芝1600m」で開催されているが、京都競馬場改修の影響で昨年に続き小倉で行なわれる。距離も200m異なり、例年のレースの傾向は当てはまらないと思われるので、過去の「小倉・芝1800m」の血統的傾向を参考に分析していきたい。

「小倉・芝1800m」の種牡馬別成績を見ると、ディープインパクトが54勝で2位ハーツクライの22勝を大きく引き離しているが、その他で目立つ数字を残しているのがドゥラメンテだ。2020年産駒デビューなので出走数は少ないが、先週まで35戦8勝、2着3回で、勝率22.9%、連対率31.4%と高い数字を残している。今年2月のGⅢ小倉大賞典では、のちにGⅠ大阪杯で3着に入ったアリーヴォが重賞初制覇を飾っている。

 今年はドゥラメンテ産駒が2頭登録しているが、筆者が推奨したいのがヴァリアメンテ(牡4歳、栗東・中内田充正厩舎)だ。

今年4月のストークSを勝利したヴァリアメンテ今年4月のストークSを勝利したヴァリアメンテこの記事に関連する写真を見る 同馬は昨年の若駒Sで2着に入るなどオープンでの実績もあるが、条件戦でレース経験を積み重ねながら、今年の4月にストークS(阪神・芝1600m)を勝ってオープン入り。前走の米子S(阪神・芝1600m)は6着に敗れている。

 今回は初の小倉で距離も延長となるが、1800mでは新馬戦(阪神)、2勝クラスの茨城新聞杯(中山)で勝利。4戦2勝、3着1回という好成績を残している。さらに注目なのが、姉アンドラステ(父オルフェーヴル)が昨年のこのレースを勝利していること。初の小倉でも、母系からの適性の高さは証明済みだ。

 アンドラステとヴァリアメンテの「オルフェーヴル産駒の姉とドゥラメンテ産駒の弟」という関係は、メロディーレーンとタイトルホルダー、マルシュロレーヌとバーデンヴァイラーと、どちらも出世するという法則のようなものがある。ヴァリアメンテもこれに続きたいところだ。

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