「愛情をたっぷりと注がれて...」堤礼実アナの記憶に今なお鮮明に残っている名伯楽の姿

  • スエイシナオヨシ●撮影 photo by Sueishi Naoyoshi

堤 礼実連載:『華麗なるウマ話』第34回

スポルティーバとフジテレビの競馬中継番組『みんなのKEIBA』とのコラボ企画、堤礼実アナウンサーの連載『華麗なるウマ話』。今回は、日本調教馬の海外での活躍ぶりと、2月末をもって引退した名伯楽・藤沢和雄調教師についての話をうかがった――。

 最近、我が家の食卓には菜の花(主におひたしです)が並ぶことが多く、食事のたびに春の訪れを感じています。子どもの頃は、菜の花独特の苦味が好きではなかったのに、大人になってその美味しさに気づいてからは、ついつい箸が伸びてしまいます。

 ただ正直に言うと、この季節に私が一番食べたいのは、たけのこです。旬のたけのこはどんな料理にしても美味しくて、例えば、先端の柔らかいところを梅和えにして......などと、考えるだけでもよだれが出てきそうです(笑)。

 この春はまだ、たけのこを食べる機会が少ないので、旬の季節が終わる前に何かしら作ったり、母にお願いしてみようと思います。

 現在、日本の競馬界は春のGIシーズン真っ盛りですが、少し前にさかのぼると、海外レースでの日本馬の活躍が相次ぎました。

 まず、2月のサウジカップデーでは、日本馬が出走した6レース中4勝。そして、3月のドバイワールドカップデーでは、同じく8レース中5勝を挙げました。世界中の競馬ファンに「日本馬強し!」を知らしめたのではないでしょうか。

 なかでも、パンサラッサが2頭同着で勝ったGIドバイターフは、とても印象的なレースでした。

 2頭が1着同着という結果自体が珍しかったこともありますが、最後の直線では鞍上の吉田豊騎手からも「絶対、ここで勝つんだ!」という気迫が伝わってきて、その場にいるかのように興奮してしまいました。レースが確定するまでのワクワク、ソワソワの時間も含めて、本当に見ていて楽しかったです。

 こうやって世界が注目するレースで日本勢が勝つことは、日本馬の強さはもちろん、日本の調教技術の高さを世界に向けて発信する機会にもなっているのだと思います。

 輸送や検疫を含め、本番へ向けての調整は、日本のレースに出るのとは比べ物にならないくらい難しいとは思いますが、それにもかかわらず、これだけ勝てるのは本当にすごいこと。やはり誇らしい気持ちになりますね。

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