オニャンコポンは「偉大な馬」になれるか。大口を叩かないジョッキーが早くからその素質を評価
2022年クラシック候補たち
第6回:オニャンコポン
GI皐月賞と同じ舞台で行なわれる年明けの3歳重賞、GIII京成杯(中山・芝2000m)。今年のレース(1月16日)を制したのは、美浦トレセンの小島茂之厩舎に所属するオニャンコポン(牡3歳/父エイシンフラッシュ)だった。
京成杯を快勝し、今春のクラシックに挑むオニャンコポンこの記事に関連する写真を見る そのユニークな馬名は、人気マンガ『進撃の巨人』に登場するキャラクターが由来。もともとの言葉としては、西アフリカの言語(アカン語)で「偉大な者」といった意味を持つという。
同馬がデビューしたのは、昨秋の2歳新馬(9月11日/中山・芝2000m)。6番人気と低評価だったが、好位2番手から4コーナー手前で早め先頭に立つと、直線で鋭く脚を伸ばして快勝した。
続いて挑んだのが、1勝クラスの百日草特別(11月7日/東京・芝2000m)。ここでも好スタートから2番手につけて、リズムよくレースを運んだ。直線を迎えて周囲が懸命に追い出しを図るなか、オニャンコポンは持ったまま直線半ばで先頭へ。そこから満を持して仕掛けると瞬時に抜け出して、最後はホウオウプレミアの強襲を押さえてクビ差先着した。
安定した競馬でデビュー2連勝を飾ったオニャンコポンは、GIホープフルS(12月28日/中山・芝2000m)に挑戦した。再び3、4番手の好位置につけたが、4コーナーを前にして徐々に後退。直線でも伸びきれず、11着という結果に終わった。
それから時間を置かず、中2週で臨んだのが京成杯だった。絶好のスタートをきったものの、同レースではこれまでの先行策とは違って、道中は中団を追走。3~4コーナーにかけては10番手まで位置を下げたが、直線に入って大外に出すと、末脚を伸ばして豪快な差しきり勝ちを決めた。
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