天皇賞・秋は人気2頭に不安あり。穴党記者が推奨する「好配当の使者」とは? (2ページ目)

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • photo by Yasuo Ito/AFLO

 では、"2強+1"を脅かすのはどういった存在か。松田記者は「オッズ的に少し離れた上位人気馬が狙い目」として、"最強の2勝馬"カレンブーケドール(牝5歳)を推奨する。

「カレンブーケドールはおそらく4番人気になるかと思いますが、オッズ的には十分な"穴馬"になり得ると見ています。GI2着3回を含めて、重賞2着6回。究極の相手なりではありますが、その安定感は魅力です。

 強い5歳牝馬世代で、その世代の三冠競走は桜花賞がグランアレグリア、オークスがラヴズオンリーユー、そして秋華賞はクロノジェネシスが制し、いずれも古馬になってからもGIを勝っています。こうした同期の活躍を見れば、この馬も現役屈指の実力馬のはずで、ここでも十分にチャンスはあると思います。

 昨年のジャパンC(4着)でも、2着コントレイルとはクビ+ハナ差。同じタイムで入線していますから、気後れすることはまったくありません」

 今回は宝塚記念からのぶっつけとなるが、松田記者はその点も不安はないという。

「この中間はすこぶる快調。慢性的にツメの不安を抱えていた馬が、今回はその心配も皆無と言えます。1週前追い切りではラップを落とすことなく、ラスト12秒4で駆け上がってきました。およそ4カ月の休み明けになりますが、管理する国枝栄調教師が『状態は前走よりもいい。今回も上位争いができると思う』と胸を張る出来にあります。

 2000m戦は3歳時のGI秋華賞(京都・芝2000m)2着以来、2年ぶりの参戦。その辺りを不安視する声もあるようですが、今春のGI天皇賞・春(5月2日/阪神・芝3200m)で3着になったあと、1000m距離が短い宝塚記念で4着と健闘し、距離が問題になるタイプではありません。

 超一線級相手に最速の上がりを計時することはなくても、立ち回りのうまさで常に上位に食い込めるのが持ち味。じわじわと脚を長く使えるのもこの馬の武器で、ワンターンに近い東京・芝2000mという舞台でも上位争いに加わってくると見ています」

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