ジャパンCでディーマジェスティの巻き返しが見込める「3つの理由」

  • 新山藍朗●文 text by Niiyama Airo
  • 村田利之●撮影 photo by Murata Toshiyuki

「自分から勝ちにいって、どれだけの競馬ができるか」

 菊花賞に臨むディーマジェスティ(牡3歳)について、レース前に同馬の関係者に話を聞いたとき、そんな言葉が返ってきた──。

 GIは、恵まれて勝てるほど、甘くはない。とはいえ、皐月賞を勝ったディーマジェスティは、リオンディーズが逃げて作り出したハイペースの恩恵を、明らかに受けていた。有力馬の中では、最も「レースの流れが向いた」と言えるだろう。

 続く日本ダービーでは、マカヒキ、サトノダイヤモンドら有力馬に、真っ向勝負を挑んで3着に敗れた。

 そして、迎えた菊花賞、おそらくサトノダイヤモンドと人気を二分するレースにおいて、ダービー同様に真っ向勝負を挑んで、どれだけの競馬ができるか。そこで、ディーマジェスティの真価が問われる──それが、冒頭の関係者の言葉が意図するところだった。

 レース本番。関係者の言葉どおり、ディーマジェスティは1番人気サトノダイヤモンドに対して真っ向勝負を挑んだ。だが、あっさりと跳ね返されて4着に沈んだ。デビュー以来、8戦目で初めて馬券圏内から消えた。

 結局、勝ちにいって勝てない──ディーマジェスティは、その程度の馬なのか。いや、そう思うのはまだ早計なのか。同馬が続いて挑むジャパンカップ(11月27日/東京・芝2400m)で、その評価が改めて下されることになる。

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