2016.11.24

「強くなったデス」と再来日の2頭。
今年のJCは外国馬を侮れない

  • 土屋真光●文・写真 text & photo by Tsuchiya Masamitsu

 今年も東京競馬開催のフィナーレを飾るGIジャパンカップ(芝2400m)の季節がやってきた。日本調教馬は国外のGIも含めて5頭のGIウイナーを擁し、ほかにも勢いに乗るGI未勝利馬たちがここで初タイトルを奪取せんと、今年も意気盛んだ。

 しかし、その顔ぶれをよく見ると、東京競馬場のGIを勝ったことがあるのは、ワンアンドオンリー1頭のみ(2014年の日本ダービーに勝利)。そのワンアンドオンリーも3歳時のGII神戸新聞杯(阪神・芝2400m)を勝利して以来、勝ち星どころか連対からも遠ざかっている近況だ。人気が見込まれるキタサンブラックも3歳時の日本ダービーは14着と惨敗。無類の安定感を誇るこの馬だけに、このコース条件だけは決定的に向かないのではないかと勘ぐりたくなる。

 そこで改めて注目したいのが、3頭の外国招待勢。凱旋門賞2着、ブリーダーズカップターフ優勝のハイランドリール(牡4歳・アイルランド)の来日こそ見送られたが、ヨーロッパから少数精鋭が送り込まれてきた。

 フランスから出走のイラプト(牡4歳)は、昨年に続いての参戦。昨年のこのレースでは勝ったショウナンパンドラから0秒3差の6着に敗れたが、直線に入ってからの仕掛けがワンテンポ遅れてからの巻き返しだっただけに、レースの流れにしっかり乗り切れていれば、もっと際どい結果に持ち込めていたようにも見える。

再来日となるイラプト。昨年のJCでは6着

 昨年は凱旋門賞5着からの転戦だったが、今年はカナダに遠征し、10月16日のGIカナディアン国際(ウッドバイン・芝2400m)を制して、ここに臨んでくる。当初のプランでは、そのまま北米に残って11月5日のブリーダーズCターフ(サンタアニタパーク・芝2400m)に出走する選択肢も用意していたが、レース後の回復とレース間隔を考慮して、ジャパンカップに照準を合わせた。一旦フランスに戻ってからの日本への再遠征というスケジュールは一見過酷に見える。しかし、カナダでのレース2日後には自国に戻されており、その決断と対応の早さからも本気度の高さがうかがい知れる。日本への出発直前の11月12日にシャンティイ競馬場のオールウェザーコースで追い切られての来日は、昨年とほぼ同様だ。