プロが検証! 昨季大躍進の「女王」竹田麗央はアメリカでも勝てるか
米女子ツアー初参戦選手の可能性(1)
過去最多の日本人選手が参戦する今年の米女子ツアー。今季から新たに挑むのは、昨年11月のTOTOジャパンクラシックで優勝し、米女子ツアーの出場権を獲得した竹田麗央をはじめ、12月の米女子ツアー最終予選会を通過した山下美夢有、岩井千怜、岩井明愛、馬場咲希の5人だ。
それぞれの可能性や課題について、1981年の同最終予選会でトップ合格を果たし、JLPGAの永久シード保持者である森口祐子プロに分析してもらった。まずは、ツアー開幕戦となるヒルトン・グランドバケーションズ トーナメント・オブ・チャンピオンズ(1月30日~2月2日/フロリダ州)に出場している竹田麗央について――。
今季から米ツアーに挑んでいる竹田麗央 photo by Getty Imagesこの記事に関連する写真を見る竹田麗央(たけだ・りお/21歳)
JLPGA 2024シーズン=メルセデスランキング1位。ツアー通算8勝
竹田さんは体格に恵まれ、飛距離が出ます。彼女自身も「そこが自分の長所であり、武器であると思っている」と言っています。
昨シーズン、竹田さんがあれほどの活躍を見せたのは、もちろんその飛距離とショット力によるものが大きいと思います。そして、もうひとつ大きかったのは、アプローチ技術の飛躍的な向上です。
昨季のシーズン前のオフ、本人も、コーチであるお母さんも「アプローチを死ぬほど練習した」と言っていました。事実、スタッツを見ると、リカバリー率は2023シーズンの55位から、2024シーズンは7位と飛躍的に上がっていました。
こういったデータだけでなく、実際のプレーを見ていてもその上達ぶりは明らか。日本女子オープンでは、あるホールで「これ、どうするのかな?」と思うような、少し厄介なアプローチを、彼女はキャディからの助言を受けることもなく、サラッと打ったんです。それを見て、彼女は距離感に相当な自信を持っているのだろうなと思いました。
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