若者や女性のビギナー進出で「ゴルフの風習」が変わる!?【木村和久連載】
木村和久の「新・お気楽ゴルフ」
連載◆第41回
最近、スマホでゴルフ情報を見ていたら、ビギナー向けのコンテンツが増えていることに気づきました。
スマホの情報は、AIがユーザーの嗜好に合わせて提供します。このユーザーはゴルフ好きと判断したら、ゴルフ関連の情報やニュースを集中して流すのです。だから、自分のスマホの情報サイトで見るニュースや記事はゴルフ関連が多めです。
そうしたなか、もちろんトーナメント情報やトッププロのニュースもたくさん流れてくるのですが、今ではそれにも増して、ビギナー向けの記事が半端なく出てきます。つまりそれだけ、ゴルフをやり始めている人が多いということです。
そんな記事の影響か、近頃ゴルフ場でビギナーに遭遇する確率がグンと上がりました。おかげで一日コースにいたら、きれいなロストボールを数個は見つけます。おそらく、ビギナーの飛ばし屋さんが打ったのでしょう。
あと、隣のコースから直接ボールが飛んでくることがよくあります。こんなこと、以前は数回ラウンドして1回あるかないか、でしたけどね。
しかも、こっちが連れていく同伴メンバーのなかにもビギナー君がいて、その人が毎ホールのようにボールをそらしてしまう始末。だから毎回、こっちは「ファ~~~」って叫ぶって、喉が枯れますがな......。
ゴルファーの世代交代としては、誠によろしい傾向ではあります。ただちょっと、気になる点があります。
新しいZ世代のゴルファーたちは、我々のようにハンデキャップを取ったり、競技に出たりはしないんだろうなぁ、と。もっと違うところに興味を抱き、新たな楽しみ方を模索しているように思えます。
というわけで、今から10年後ぐらいの、日本のアマチュアゴルフの世界はどうなっているのか、少し予測してみましょう。
(1)消えゆく上司と部下、先輩と後輩という関係
昔のゴルフと言えば、会社などの先輩や上司に連れていってもらうのが一般的でした。そこでルールやマナーを教えられ、帰りに練習場へ寄ったりして反省会などもしたものです。
ところが、現在の若手社員は上司が飲み会に誘っても「それは業務ですか?」と聞いてくるZ世代。安易にゴルフに誘えば、パワハラになる恐れがあります。結果、今ではそういう上司と部下、先輩と後輩という関係のゴルフが減りました。
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