若者や女性のビギナー進出で「ゴルフの風習」が変わる!?【木村和久連載】 (3ページ目)
ハート型バンカーは、コースに来る客層を変えた象徴的なスポットと言えます。今までは「早くラウンドしろ」「ハーフ2時間15分以内で」という営業方針から、「うちはインスタ映えするコースですから、時間を気にせず、自由に撮影してください」って、なったわけですな。
若い女性のインスタグラマーは、プレーより撮影が主体です。ゴルフ好きのオジさんからしてみれば、「何をちんたらやってるんだ」って、思いますよね。確かにプレーそっちのけで、コースの写真を撮っているのですから、古いタイプのゴルファーからすれば、不謹慎極まりなく見えるでしょう。
けど、オジさんが地味に今日のスコアをSNSにアップしたところで、大した反響はありません。それが、女性がきれいなコースをバックにして撮った写真をアップさせれば、何万ものリアクションがあって、コースの集客に結びつくのです。
フォロワーがたくさんいるゴルフ女子のインフルエンサーには、無料でラウンドしていただく、あるいは、割引でプレーしていただく――そういうことをしているコースは実際にあります。
若者や女性ビギナーの進出でゴルフ場の風習も変わりつつあるようですね... illustration by Hattori Motonobuこの記事に関連する写真を見る(4)女性ビギナーの進出でゴルフ場のマーケットにも変化が起こる?
というわけで、今後はこれまでのゴルフの常識が通用しなくなり、マーケットにも変化が起こるのではないでしょうか。
そのひとつが先にもチラッと触れた、きっちりプレーしない人でもコースに入れるようになる、ということでしょうか。もちろん、正規料金を払ってコースを回るのですが、そんなゴルフフェアを着た女性ビギナーがカートに乗っている姿がこれから増えるかもしれません。
昔、よくハワイとかで、ゴルフをやらない女性にカートを運転させているオジさんがいたじゃないですか。別にお金を払えば、それもありでいいかな、と思います。
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