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四半世紀の時を超えアニメ化 伝説のゴルフ漫画『ライジングインパクト』を鈴木央と久野美咲が語り尽くす「僕の"厨二病心"が詰まった作品なので...」 (2ページ目)

  • 佐藤主祥●取材・文 text by Sato Kazuyoshi
  • 村上庄吾●撮影 photo by Murakami Shogo

【原作は"厨二病心"が詰まった昔の日記のよう】

ーー久野さんは実際にゴルフに挑戦もされたんですよね。

久野:はい。オーディションのときから球を打つシーンもあったのですが、ゴルフ未経験だったので、どんな感覚なのか確かめるために自分で素振りをしたりはしていたんですけど。マネージャーさんから「ガウェイン役、決まったよ!」とお話を聞いた瞬間、「ゴルフを始めよう!」と思って(笑)。すぐにアウトドアでの打ちっぱなしのゴルフスクールに通い始めました。アニメの第1話から「あの球を打ったときの感触、忘れらんねーな」というセリフがあったので、私自身もその感覚を味わいたくて。

ーー実際にゴルフをしてみてどうでしたか?

久野:とても楽しかったです! スイングする時って、息は口から意外と漏れないんだな、とか。クラブも思ったより重くて、長時間握っていると指が痛くなるんだな、とか。作中で霧亜姉ちゃん(西野霧亜)がガウェインに「クラブが球に当たるまで、球から目を離さないこと!」とアドバイスするシーンが何回もあるんですけど、その通りにすると本当に当たるんですよ。実際にゴルフに触れてみると、『ライジングインパクト』の原作通りだなって思う瞬間がたくさんあって、すごく楽しいです。あとは球を打った時の音が気持ちよくて好きです。

ーー『ライジングインパクト』が久野さんにとってのゴルフのバイブルになってますね。

久野:そうですね!

鈴木:いやいや、教材にしちゃダメでしょ(笑)。

久野はこの作品をきっかけにゴルフをはじめるようにこの記事に関連する写真を見るーーでも実際にこの作品をきっかけにゴルフに入った方もたくさんいるのではないですか?

鈴木:言われてみるとそうかもしれません。ゴルフメーカーに勤めている方から「小学生の時にライジングインパクト読んでいました」という手紙をいただいたりもしましたから。とても嬉しかったです。

ーーそういう意味では、アニメ化決定が発表されるとXでトレンド1位にもなり、作品への根強い人気がうかがえます。この反響に対してどう感じましたか?

鈴木:それはやはり、Netflixのみなさんのアニメ化への強い後押しがあり、難波日登志監督にすばらしいアニメ作品として作っていただき、久野さんをはじめとした声優陣の方々が各キャラクターのイメージぴったりな声を吹き込んでくださったからにほかなりません。

 ただ、そのうえでお話させていただくのですが、正直、アニメ制作当初は自分で自分の作品を見返すのはつらかったです。『ライジングインパクト』は僕の"厨二病心"が詰まった作品なので、昔の自分の日記を見ているような感覚なんですよ。なんだかいたたまれない気持ちになってきちゃって......(笑)。

久野:そうだったんですか!? 央先生にとってはいたたまれないものを、みんな全力で頑張って作りましたからね(笑)。

鈴木:みなさんのおかげで、僕も楽しく作品を見ることができました。アニメでは見られても、漫画だと全然読めませんが。つらくてつらくて......(笑)。

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