【木村和久連載】同伴メンバーや時と場合にもよる...案外難しい「オーケー」を出すタイミング (3ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa

(5)秘技"オーケー返し"
 今日はオーケーが厳しいという日。そのオーケーを厳しくしている張本人が、微妙な距離を残してしまったとしましょう。その際は意地悪せず、にこやかに「オーケー」と言ってあげましょう。

 他人に対して厳しい人は、予想外の施しを受けた時、素直に喜んで「ありがとう」と言って、オーケーを受け取るものです。そうなると、相手も人の子。こっちが微妙な距離を残すや、「あ~それ、オーケーでいいよ」と優しく言ってくれます。

 これぞ、秘技"オーケー返し"。やっぱり『人にやさしく』ですね!......って、ブルーハーツかぁ~。

(6)ラウンドの流れによって...
 ゴルフのラウンドは、リズムや流れが大事です。バーディーゲットで勢いづいて、そこからパーを積み重ねていく――そういう流れをうまくつかんだ人が好スコアを出せます。

 逆に言うと、この微妙な距離のダボパットにオーケーをくれないかな。入れないとトリプルになってしまう......という時に限って、誰もその窮状に気づかず、いつもどおりのシビアな判断でオーケーを出してくれない。

 結果、その微妙なパットを外してトリプル。そこから、一気に調子を崩していってしまうってこともよくあります。

 そこはもう、察してほしいし、察してあげたいです。微妙な距離を残した同伴競技者がオーケーを欲しそうな眼差しをしていたら、「オーケー」と言ってあげましょう。

(7)オーケーの条件
 というわけで、基本的に叩いている人にはオーケーを甘くしてあげるべきです。スコアで言うと、バーディーパット、パーパットは厳しく、ボギーパットで60cm~70cmの通常ルール。ダボパットは甘く、トリプルパット以上は、おおよそオーケーにしてあげたいですね。

 こういう甘い表現の記事を見ると、「そんなのゴルフじゃない」という方もいることでしょう。でも、そもそもオーケーパットは、ルールブックに記載されていないローカルルールみたいなものです。

 だから、ルールに則ったゴルフをやりたい方は、完全ホールアウトしてください。けど、全ホールカップインをすると、えらい時間がかかってスロープレーになり、周りに迷惑をかけることになります。じゃあ、ひとりだけオーケーなし、というのも奇妙なものです。

 自分はもう、当分競技ゴルフに出る予定がないので、残り人生はオーケーゴルフのみ、かな。そんなわけで、みなさん、優しく「オーケー」を出してくださいね。

木村和久(きむら・かずひさ)
1959年6月19日生まれ。宮城県出身。株式をはじめ、恋愛や遊びなど、トレンドを読み解くコラムニストとして活躍。ゴルフ歴も長く、『週刊パーゴルフ』『月刊ゴルフダイジェスト』などの専門誌で連載を持つ。

『教えて! 100切り先生』好評発売中!
詳細はこちら>>

3 / 3

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る