【木村和久連載】同伴メンバーや時と場合にもよる...案外難しい「オーケー」を出すタイミング (2ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa

 4人のなかでリーダーが決まっている場合は、オーケーの基準もすんなりと決まって事が運びますが、問題は異なる文化圏の人の集まりで、序列が決まっていない場合です。

(3)価値観が異なる人々によるオーケーの基準
 以前、倶楽部のメンバー同士でラウンドする機会があって、こちらは親切心から甘いオーケーを出したのですが、その同伴プレーヤーは「これ、オーケー? ダメでしょ。ちゃんと打ちますよ」と言うのです。

 その方は競技にも参加していて、自分にも厳しい方です。要は、「オレを舐めちゃいけないよ。そんなぬるいゴルフをやってないよ」と言いたかったのです。

 そんなこともありますから、ラウンド最初の1ホール目のオーケーは、それが基準になるので慎重にしたいです。

「オーケー」を出すかどうかの判断って、ほんと難しいんですよね...。illustration by Hattori Motonobu「オーケー」を出すかどうかの判断って、ほんと難しいんですよね...。illustration by Hattori Motonobuこの記事に関連する写真を見る まあでも、出合い頭のオーケーは言ってみなければわかりません。そこは忖度せず、ふだん自分のやっているオーケーの距離で言ってみて、もし意見がぶつかったら、相手に合わせればいいかと思います。

(4)時と場合によるオーケー
 オーケーの合図は時と場所によっても、微妙に変化してきます。たとえば、後半のラウンド。すでにハーフを回って、みなさんの腕前や性格がおおよそわかってきたとします。そうしたら、それまでとはオーケーの基準が変わってもいいと思います。

 前半のラウンドを見て、この人はパットの返しがヘタで、3パットを時々してしまう。加えて、今日は結構叩いている......という人が、また返しのパットを1m残した。しかも、オーケーを欲しそうな顔をしているじゃないか。そうなった場合は、オーケーでいいです。

 あと、ポジション的に言うと、上りの真っ直ぐのラインですね。それは入りやすいですから、甘めのオーケーでいい、という暗黙のルールがあります。

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