内定をもらえない「就活アイドル」からユーチューバーに ゴルフタレント・なみきの苦悩と成長 (3ページ目)

  • 柳川悠二●取材・文 text by Yanagawa Yuji
  • 立松尚積●撮影 photo by Tatematsu Naozumi

【カメラが回っていようがいまいが古閑美保プロは厳しかった(笑)】

── ゴルフチャンネルを運営していくうえで、手応えを感じた企画は。

なみき UUUM時代に、チャンネルが広く認知されるきっかけとなった企画が「ゴルフ場の池の水を抜いてみた」でした。チーム全員の会議で生まれた企画でしたが、今まであまり他のゴルフ系YouTuberもやってこなかった企画でしたので、多くの方にチャンネルに興味を持っていただける動画になったんだと思います。

── 古閑美保プロに厳しく指導される企画も人気でした。

なみき 古閑プロは女子ゴルフ界のトップ中のトップで、毒舌もキャラクターとしてしっかりと確立されていて、古閑プロ自身のパワーも強くて。はじめに私を「100切りさせる」と宣言された動画があるんですが、そのインパクトが強かった。他のプロはカメラが回っている時も回っていない時も、優しく教えてくださるんですが、古閑プロは回っていようが回っていまいが、ビシバシ厳しかったです(笑)。それがむしろ視聴者の皆さんには新鮮で、私が叱咤激励されている姿が印象に残ったんじゃないかと思います。

── 優しいといえば、中井学プロ(※3)とのコンビも印象的でした。

なみき 学さんは、動画での印象そのままの、本当に優しい方です。私がゴルフをやりたくない心境の時も、学さんも本心としては「練習しろ」と言いたいはずなのに、むしろ言わない。「1年ぐらい休んでもいいんじゃない?」と。私のメンタルケア的な役割も担ってくださっていました。独立後、コラボさせていただく機会に恵まれたのは本当に奇跡でした。

※3:中井学(なかい・がく/プロゴルファー、プロゴルフコーチ。YouTube「中井学ゴルフチャンネル」は登録者数27万人超の人気チャンネル。)

── 100切りを達成し、ちょうどチャンネルスタート3年が経過したタイミングで独立され、現在はゴルフタレントとして番組やゴルフイベントなどでも活躍されていますね。

なみき もちろんこんな未来が待っているなんて思ってもいなかったです。世の中がコロナ禍になって、密を回避して、開放的な場所で仲間が集まれるゴルフを始める人が増えましたよね。ゴルフの裾野が広がったタイミングと、ゴルフチャンネルを立ち上げて、チャンネル登録者を増やしていく時期が重なったことは、私にとって幸運でした。

>>インタビュー後編につづく

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【Profile】
なみき
1995年4月6日、兵庫県生まれ。ゴルフタレント。上智大学フランス文学科卒業後、「UUUM」に入社。ゴルフ未経験ながらMCとしてYouTubeチャンネル『UUUM GOLF』に出演。2020年に「UUUM」を退社し独立。自身のYouTubeチャンネル『なみきゴルフ』をスタートさせ、登録者数15万人を超える人気チャンネルに。YouTubeの他、イベントやゴルフ番組にも活躍の場を広げている。

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