内定をもらえない「就活アイドル」からユーチューバーに ゴルフタレント・なみきの苦悩と成長 (2ページ目)

  • 柳川悠二●取材・文 text by Yanagawa Yuji
  • 立松尚積●撮影 photo by Tatematsu Naozumi

【「もう辞めたいです」と伝えたことも】

── 『UUUM GOLF』には、当初から芹澤信雄プロ(※1)をはじめ、古閑美保プロ(※2)などもゲストで出演されていました。ゴルフに縁がないと、すごい環境にいるということも最初は理解できませんよね。

なみき そうなんです。事前の情報収集ですごい方々というのは分かっているんですけど......、そういった有名プロの皆さんにレッスンしていただいているのに、おっしゃっていることが理解できず、いっこうに上手くならないものだから、当時は厳しい意見やコメントもありました。

※1:芹澤信雄(せりざわ・のぶお/1996年に日本プロゴルフマッチプレー選手権優勝ほか日本ツアー通算5勝、シニアツアー1勝。)
※2:古閑美保(こが・みほ/2007年、2008年のLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ連覇のほか、JLPGA通算12勝。2008年には賞金女王に。)

── メンタルは強い方ですか。

なみき めちゃくちゃ弱いです。すぐに泣いてしまいますから。動画で涙を見せたらまた「泣いたらいいと思っているんだろ」みたいなお叱りのコメントもあったりして。

── ゴルフを辞めたいと思ったことは。

なみき もちろん、ありました。『UUUM GOLF』では年に一度、「100切りチャレンジ」があって、2度目の挑戦でも100を切れなかった時は、「もう辞めたいです」とチームに伝えました。ゴルフって、目標を定めてその日に向けて練習しても、狙ったスコアが出せるものではないじゃないですか。コメント欄に「下手くそ」とか書かれちゃうと、辛辣な言葉を直に受け止めてしまう私がいて......

── ゴルフが面白い、と思い始めたることができたのはいつごろからですか。

なみき やっぱり、3度目の挑戦で100を切ってからですね。その段階からようやくゴルフが楽しいと思えるようになりました。遅いですよね(笑)。

── なみきさんが苦しみながらも挑戦し続ける姿に、自身を投影していたゴルファーも多いように思います。

なみき そう言っていただけるのはとても嬉しいですね。もともと一打一打に一喜一憂してしまうタイプですが、100を切ってからは、ゴルフをやるにしても、動画を撮影するにしても、前よりはポジティブに向き合える自分になった気がします。

ラウンド中のなみきさん(写真は本人提供)この記事に関連する写真を見る

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