【木村和久連載】競技参加目前のシニアの復活ゴルフ。新たなステージはまさかの展開に... (2ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 そこからは、無駄なあがきです。飛ばそうといろいろと努力しますが、クラブを強く振ろうとすると、逆にドライバーをこすってへなちょこスライスが出る始末。ますます飛ばなくなる悪循環に陥りました。

 この飛距離問題、今では別の解決法を考えています。どうせ飛ばせないのなら、昔の飛ばないドライバーを持ち出して、せめて真っ直ぐ飛ばそうと。そういった戦略の切り替えで、調子は取り戻せそうな気がしています。ひとまず、今後の成り行きを待つとしましょう。

(2)繊細なショットも不調に
 飛距離が落ちたのなら、アプローチでカバーしようとするでしょ? ところが、得意だった寄せも全然ダメになってしまいました。

 残り30ヤードをピンそばにつけようとして昔のノリで打つと、ヘッドアップして、トップしたり、チャックリしたり。逆にグリーン回りで叩いてしまうことに......。

 過去の栄光を背負ってしまうと、それがプレッシャーになって押し潰されてしまうのです。困ったものです。

 こちらの解決策としては、アプローチの主力をウェッジから、より簡単なショートUTに変えることにしました。特に冬場は枯芝。そこでウェッジを使うと、ボールが上がらずミスしがちです。

 それで、試しにロフト45度のUTを使ったら、芝の上をうまく滑ってくれて、すこぶる調子がいいです。ミスの頻度がかなり減りました。とりあえず、グリーンに乗ればいいと思って打つと、自分へのプレッシャーもかからず、いい球が出ます。

 今では、ロフト35度のショートUTも使用。100ヤード以内はすべて、2本のショートUTを打ち分けてカバーしています。

 昔はグリーンを外しても寄せワンパーを狙いましたが、最近はグリーンに乗せることを最優先してボギー狙い。むしろ、どうしたらダボにならないかと考えています。

 とにかく今は、このまま調子がよければ、芝が生えそろった新緑シーズンを迎えても、UT多用でいきたいと思っています。

(3)ミスをすると冷静さを失う
 昔はよく、ひとつミスをやらかすと頭のなかが真っ白になって、ミスの連鎖を起こしていました。少し前までは「そんな昔が懐かしいなぁ」と思っていたものですが、ゴルフ歴30年を過ぎて、もはやそんな暇などありません。再びミスの連鎖が起きているのです。

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