【木村和久連載】競技参加目前のシニアの復活ゴルフ。新たなステージはまさかの展開に... (3ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 原因は何か? 老化によって、精神的なゆとりがなくなった――いわば、動作が鈍くなったってことです。

 うちの義父は85歳でまだ元気にしていますが、70代後半にゴルフをやめています。やめた理由は動作が遅くなって、周りから「もっと早く打って」と言われるようになり、それが嫌だったから、とのこと。

 現在の自分は、動作は遅くありませんが、ショットを打つ際の注意事項、確認事項がおざなりになり、ミスをしています。微妙な左足下がりなのに、平らだと思って打って、大ダフりするとかね。こういったことがしょっちゅう起きています。

 経済学者のトーマス・グレシャムは、「悪貨は良貨を駆逐する」と語っています。それと同じで、「ミスショットはナイスショットを駆逐する」とでも言いましょうか。

 ナイスショットができた。じゃあ、続けざまにナイスショットができるかというと、そうでもないです。ナイスショットはたまにしか出ません。

 でも、ミスショットをやらかすと、頭がブチきれて、次もミスショットをし、またさらにミスショットを重ねてしまいます。ミスはネズミ算的に増えていくんですね。

 今後は、ミスしたあとの欲張ったリカバリーをやめたいと思います。ミスを甘んじて受け入れ、「素ダボ&素トリ大丈夫」宣言をして、めげないようにします。

(4)自分に甘いゴルフだったことを痛感
 あと、長年甘やかされてラウンドしてきたので、そのツケが今、回ってきたのだと思います。

 かつてのメンバー生活をやめて以降、ここ十数年間のラウンドではスルーザグリーン6インチプレースと甘いOKパットがお約束でした。けど、今後は月例競技に出るからと、それに合わせてノータッチルールと厳しいOKプレーでのラウンドにしたら、すごく叩くようになったのです。

 また、昔は少々ライが悪くても、力でボールを運べましたが、今は力んでしまうと、クラブが地面につっかかってミスにつながることが多いです。

 ゴルフを始めた頃、林のなかに打ち込んでしまった時には、そこからできるだけピンの近くまで運びたいから、狭い隙間を狙って大叩きしたことが多々ありました。その後に学習して、林のなかに入ったら、横に出すのが一番いい、ということに気づかされます。

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