金田久美子「ダサい自分のままで終わりたくなかった」。11年ぶりの優勝を遂げた復活劇の舞台裏 (3ページ目)

  • 古屋雅章●取材・構成 text by Furuya Masaaki
  • photo by Getty Images

――最近の若い選手のなかにも『30歳で引退する』と言っている選手が結構います。

「私も、25歳の時点で納得がいかなかったから、30歳までには(自分で納得できる成績を残して)結婚して子どもを産んで、と思っていたけれど、結局30歳を過ぎても納得できなくて......。今もその状況が続いています(苦笑)」

――ご自身で納得できる成果を残せない限り、すべてにおいてゴルフが最優先になる、ということでしょうか。

「はい、もちろん。みんなはそう思っていないかもしれないですけど、私の人生においては(自分のなかで)ゴルフが一番大きく占めていると思っています」

――今は何歳ぐらいまで現役生活を続けていこうと思っていますか。

「もう、そういうのは決めないことにしました。決めてもそうならなかったし、どうせ(その年齢で)やめないでしょうから」

――こういうふうになりたいといった目標のプロゴルファーがいますか。

「う~ん......、ずっとタイガー(・ウッズ)に憧れていて『タイガーみたいになりたい』って思っていて。あと、藍ちゃん。宮里藍さんのことはすごく尊敬しています。

 今は(上田)桃子さんとか、あの年齢で常に上位で戦うことができていて、とてもカッコいいなと思っています。桃子さんが『年齢なんて関係ないんだよ』というのを、見せてくれているように思っています」

――ご自身もそういうプレーヤーになりたいと。

「そうですね。そう思っています」

――ところで、11年ぶりの優勝を遂げた2022年シーズンですが、これまでとは何か違うことに取り組んだりしたのでしょうか。

「特にないんですけど......。強いて言うなら、シーズン中でも毎週月曜日にトレーニングを行なうようになったことかな。それまで、週明けのトレーニングは(試合のあとで)疲れていてなかなかできなかったんですけど、昨年は月曜日には必ず(地元の)名古屋に帰って、トレーニングをしてきました」

――そのトレーニングではどんなことをやっているのですか。

「4年くらい前から腰痛で苦しんでいて、数年前から(それによって)出られない試合も結構あって。それで、それまではパワーアップとか、飛距離アップのためのトレーニングをやってきたんですけど、昨年からは腰痛予防のトレーニングに変えて、それをこなしてきました。

 以前は、バーベルを持って上半身のトレーニングとかもやっていたんですけど、今は上半身を鍛えることはほとんどやっていなくて、腰痛予防のための体幹トレーニングが中心。腹圧を上げる腹筋とかをメインにやっています」

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