西村優菜の「庶民的な部分が抜けない」素顔。最大目標は「海外メジャーで優勝したい」 (4ページ目)

  • 柳川悠二●取材・構成 text by Yanagawa Yuji
  • photo by Getty Images

――昨シーズンは1億7000万円あまりの賞金を稼ぎました。いきなり大金を手にして、人生観が変わったりしませんでしたか。

「ハハハッ(笑)。自分では何が起こっているのかわからないです。正直、庶民的な部分が抜けないんですよね。金銭欲とかないですし、みんなと美味しいご飯を食べられるとか、そういう小さな贅沢がモチベーションになります。お金持ちになった気分はぜんぜんないです(笑)」

――西村プロにとって、プロとしてプレーすることは仕事なのでしょうか。

「私は仕事だと割りきったことはないですね。小さな頃からゴルフをやってきて、夢を叶えたいという気持ちのほうが強い。仕事と思ってしまうと、(ゴルフが)イヤになっちゃう時期もあるかなと。今は楽しいことが毎日できて、幸せだなあと思います」

――とはいえ、レジャーとは違いますよね。

「そうですね......でも(感覚的には)それに近いかもしれません。ゴルフで結果を残すのが楽しいですから。

 そのために、合宿も、日々の練習も頑張ります。やっぱり、目標をクリアした時はうれしいし、勝った時は最高ですから。けど、ゴルフはメンタルのスポーツで毎日うまくいくわけではありません。それも含めて、ゴルフは楽しいです」

――すでに4勝を挙げて、人気の高まりも実感しているのではないですか。

「応援してくださる方が増えたのは感じます。でも、普通に街を歩いていて声をかけられるようなことはないですよ。ゴルフ練習場にいると、さすがにバレてしまいますけど(笑)。それ以外では気づかれることはないです」

――最後に改めてうかがいたいのですが、今季の目標のひとつが「複数回優勝」。昨年3勝していることを思えば、それ以上が目標になっているのではないですか。

「去年以上の成績を目指すのはもちろんなんですけど、自分にプレッシャーをかけすぎないように、とりあえず複数回優勝ということで(笑)。目の前のことに集中して、結果的に去年よりいいシーズンになればいいと思っています」

(おわり)

西村優菜(にしむら・ゆな)
2000年8月4日生まれ。大阪府出身。2019年にプロテストに合格。2020-2021シーズンからツアー本格参戦を果たし、いきなりツアー4勝をマーク。賞金ランキング5位という結果を残す。逸材がそろう「ミレニアム世代」の代表格のひとり。身長150cm。血液型O。

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