諸見里しのぶ「仲は悪かったかな...」。ライバルを称賛も当時の思いを語る (2ページ目)

  • 金明昱●取材・文 text by Kim Myung-Wook
  • 木鋪虎雄●撮影 photo by Kishiku Torao

――岡本綾子さんからも色々と学んだと聞きました。

 岡本さんが日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯のコースセッティングをされていたので、無理矢理に同行させてもらいました(笑)。綾子さんは知識がとても豊富。例えば、ティーイングエリアを決めるときにも、景観について細かく考えていたり、ラフの調整の仕方をグリーンキーパーさんと話し合ったりしているので本当にすごいなと......。そういう部分ももっと勉強していかなきゃいけないなと感じました。

――実際に担当した試合はありましたか?

 10月に開催されたステップ・アップ・ツアーの「かねひで美やらびオープン」は私が1人で担当しました。予想よりも研修期間が少なかったので、戸惑うことも多かったのですが、競技委員さんやゴルフ場の関係者に助けていただきながら、なんとかできた感じでした。

――そもそも選手時代はセッティングのことを考えないですよね。

 これは私が反省すべき点なのですが、最後の2~3年は自分のゴルフに精一杯で周りのことはまったく見えていませんでした。だから距離の設定やどこにバンカーがあると難しいのかなど、イマジネーションが浮かばないんです。コースセッティングは、まだまだ勉強しなければいけないですね。

――今年は解説の仕事もたくさんされていました。

 初めての解説はものすごく大変でした。日本語がわからない(笑)、っていうのは冗談で。ゴルフ場の状況を見ながら、実際に何が難しいのか、選手たちは何を思っているのかなどを言語化しないといけない。自分自身が感覚派だったからか、それがとても難しかったです。アナウンサーさんの質問に対して、見合った言葉を返せるかなど、コミュニケーション能力がとても問われました。

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