今年も「黄金世代」が大暴れの予感。田中瑞希が刺激になったふたりの存在 (2ページ目)

  • 柳川悠二●文 text by Yanagawa Yuji
  • photo by Getty Images/JLPGA提供

 また、熊本国府高の同級生には大里桃子がいた。小学生の頃からの顔見知りで、中学も同じ学校に通っていた。大里は田中よりひと足先に2018年のプロテストで合格し、直後のCAT Ladiesでツアー初優勝を遂げた。

 田中は練習生をしていた熊本のゴルフコースのテレビで、その優勝を見届けた。刺激を受けなかったはずがない。

「(大里は)ずっと一緒なので、身近にいるライバルという感じかな」

 身長は151cm小柄だが、力感のある鋭いスイングで、飛距離のビハインドはない。

「小さな頃から、大きなスイングを心がけていて、小っちゃいなりに、クラブを目一杯使ってスイングしている感覚はあります。飛距離に関して、悩んだことはないですね。オフの時期などは、スイングスピードを上げるために、球は曲がってもいいから、とにかく振る練習を多くしていました」

 3日目は、耐えるゴルフが続いた。首位スタートによる緊張感や気負いがあったわけではない。

「緊張はなかったです。セカンドで、バーディーチャンスにつく確率が低かった。ドライバーでしっかりフェアウェーに置いて、そこからバーディーチャンスにたくさんつけていく、というのが自分のスタイルです」

 それでも、通算11アンダーまでスコアを伸ばし、最終日は2歳下の古江彩佳、3歳下の西郷真央というさらに若い世代のふたりと、プロ人生初の最終日最終組を共にすることに。

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