今年も「黄金世代」が大暴れの予感。田中瑞希が刺激になったふたりの存在

  • 柳川悠二●文 text by Yanagawa Yuji
  • photo by Getty Images/JLPGA提供

 鈴木愛とのプレーオフの末、渡邉彩香の劇的な復活優勝で幕を閉じたアース・モンダミンカップ(6月25日~29日/千葉・カメリアヒルズCC)には、もうひとり、ヒロインがいた。

 畑岡奈紗や渋野日向子らと同じ、1998年度生まれとなる「黄金世代」の田中瑞希だ。ツアーには昨季から参戦していたものの、プロテストには昨年3度目の挑戦でようやく合格し、およそ4カ月遅れとなったこの今季開幕戦を迎えた21歳だ。

今季開幕戦を大いに盛り上げた田中瑞希今季開幕戦を大いに盛り上げた田中瑞希 通算9アンダーで首位に立ったのは2日目。そこから最終日のバックナインまではトップに立ち続けた。

「自分はあんまり、たくさんのギャラリーに見られることでがんばるタイプじゃないから、こっち(無観客)のほうが自分のゴルフが落ち着いてできている感がありますね。歓声は励みになると思いますが、大勢のギャラリーの前でプレーした経験がそこまでないから、萎縮しちゃいそうです」

 ゴルフは8歳から始めた。熊本国府高校1年生だった2014年、熊本で開催されたKKT杯バンテリンレディスを同い年である、当時アマチュアの勝みなみが15歳で制した。この大会で田中は、ボランティアとして運営を支えていた。

「早く自分も(プロの)レギュラーツアーで優勝したいな。そう思いました」

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