2019.12.19

【木村和久連載】プロツアーを含めた
ゴルフ業界が儲かる方法はあるか

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

専門誌では読めない雑学コラム
木村和久の「お気楽ゴルフ」連載●第235回

 今シーズンの女子プロツアーの賞金女王レースは、最後まで盛り上がりましたなぁ。これで、ゴルフ業界はウハウハでたまらんでしょう!――なんて、もろ手を挙げて喜べる状況ではありません。

 元気なのは、女子ツアーのみで、男子ツアーはジリ貧状態が続いています。加えて、アマチュアゴルファーの減少傾向が依然続いており、用具販売などは、ヒット商品以外はさほど売り上げが伸びていないそうです。

 冷静に周囲を見てみると、今のうちに何かしら手を打っておかないと大変なことになる――そういう危機感を多くの人々が抱いていることが、ひしひしと感じられます。

 ここはまず、地上波放送が激減しても、人気や収益を保持しているプロ野球を参考にして、ゴルフ界にも再発展への有効な打開策がないものか、探ってみたいと思います。

(1)プロ野球の収益モデル
 テレビ放送が激減し、莫大な放映権料を失ったプロ野球ですが、実のところ、各球団の経営はそこそこ順調です。その要因のひとつは、入場者数の増加。それに伴うグッズなど物販の売り上げが伸びているからです。

 従来、弱くて人気薄のチームは外野席がガラガラでしたが、今や下位チームでも、さまざまな工夫をこらして観客を呼び、大入り満員ということが多いです。ひと試合平均で3万人ほど入って、1年でホーム開催は70試合くらいあるわけですから、どんだけすごい収入になるんでしょう。

 地上波のテレビ中継がほぼ消えてからほどなくして、広島東洋カープでは"カープ女子"が台頭し、その流行りに乗って地域密着の応援で大盛況です。

 横浜DeNAベイスターズにおいては、スタジアムのバックネット裏の屋上に『ベイディスカバリーBOXシート』を新設。みんなで(特製の包み付きの)お弁当を広げて、わいわい騒げるシートが好評となっています。

 他にも、『プレミアムテラス』や『リビングBOXシート』など、豪華でくつろげるスペースがてんこ盛り。もはや、野球観戦は名目で、それらの席に行きたいがために、球場に行く、という本末転倒なことまで起きているようです。