【木村和久連載】東京五輪の会場変更問題。ゴルフ会場も再考しては? (2ページ目)
ちなみに、メルセデス・ベンツの日本仕様の自動車のエアコンは、"熱帯モード"になっています。これは、もう30年以上も前からのことで、最初は"温帯モード"だったのですが、あまりの暑さと湿度のすごさに、「熱帯じゃん、ここ(日本)は」と気づいて、仕様を変えています。
ドイツ人のバッハ会長が、こんな当たり前のことを知らないのも不思議です。ダイムラーに問い合わせれば、すぐわかる話じゃないですか。BMWでもいいんだけどさ。
そんなことを言ったところで、もはや決まったものは仕方がありません。北海道でマラソンと競歩を開催することは、よしとしましょう。
ところで、いまだ改善の余地がある競技があります。トライアスロンとゴルフです。これらはどうしますかね......。
トライアスロンは、暑さも難儀ですが、お台場の水質汚染問題が深刻です。どこか、きれいな水のある地域に移さないと、マジでヤバいと思いますよ。だって、そもそも夏場のお台場は、大腸菌がウヨウヨして「トイレ臭い」と言われていますから......。
トライアスロンと言えば、日本ですぐに連想するのは、宮古島の大会です。ただ、国際大会で見ると、最近は都市型になっているんですな。
オーストラリアでは、シドニーのオペラハウスをバックに泳ぐとか、イギリスではテムズ川でビッグベンを見ながら泳ぐとか。日本では、横浜港でやっていましたか。
そういう"都会開催"を夢見て、東京五輪ではお台場でやろうとした。それが、甘いんですね。
トライアスロンは北海道じゃなくてもいいから、せめて房総半島で、台風被害の復興をかねてやるとか、そういう変更案があってもいいと思います。
東京五輪において、会場変更が本当に必要な競技は他にもあると思うんですがね...
●ゴルフの会場はどうする?
さて、いよいよ真打ち登場。ゴルフの会場問題です。
現在、ゴルフ会場は埼玉県の霞ヶ関カンツリー倶楽部に決定しています。
けど、日本のプロゴルフ界では、過去何十年も夏の酷暑の時期に、都心近郊でビッグトーナメントは開催していません。最も暑い8月の上旬は、北海道や軽井沢、関東でも比較的過ごしやすい箱根とか、富士山周りのゴルフ場で開催される感じです。そんなの、ゴルフ界じゃあ常識です。
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