【木村和久連載】キャラが薄い男子プロ。その現状&打開策を考えた (4ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 ともあれ、そんな感じでキャラクターをバンバン出していかないと、商売しづらいのが、レッスンプロの世界と言えます。言うなれば、高校の先生と有名予備校の先生との違い、みたいなものでしょうか。

 キャラクターでお客さんのハートをつかみ、それから教える。客商売とは、そういうものですからね。


確かに、今の日本男子ゴルフ界にはキャラの立ったスターがほしい気がしますね...確かに、今の日本男子ゴルフ界にはキャラの立ったスターがほしい気がしますね...
(5)なんでプロはキャラが立ちづらいのか?
 プロゴルファーは、やはり試合に勝ってなんぼ。シード権を得て、やっと試合に出られます。そういう意味では、常に戦う戦士です。

 シニアツアーが盛んな今は、戦士として60歳以上でも活躍できます。それって、素晴らしいことですよね。

 だって、そんなプロスポーツ、他に聞いたことないでしょ? サッカーで言えば、三浦知良選手が50人ぐらいいるようなものなんですから。

 そのうえ、優勝しなくても常に上位に入れば、スポンサーもついて、賞金ももらえます。往年のオールドファンも、自分のことのように応援してくれます。

 そんな状況であれば、今さらキャラクターをこしらえるより、寡黙にプレーしていれば、自ずと評価されるわけです。ゴルフ界には、それで十分な人が多いのです。

 だいたい、キャラクター作りはほんと難しいですから。狙ってできるものでもないし、かといって、勝手に湧き出てくるものでもないですしね。それこそ、人間性に運が加味されて、周りが関与して盛り上げていくものじゃないですか。

 まあでも、林修先生のように、予備校の講師からスターになれる時代。プロゴルファーから、もっと個性的なスターが輩出されてもいいと思うんですがね......。

木村和久(きむら・かずひさ)
1959年6月19日生まれ。宮城県出身。株式をはじめ、恋愛や遊びなど、トレンドを読み解くコラムニストとして活躍。ゴルフ歴も長く、『週刊パーゴルフ』『月刊ゴルフダイジェスト』などの専門誌で連載を持つ。

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