【木村和久連載】出世の前に
知っておきたい?「法人ゴルフ会員権」 (5ページ目)
そうそう、ちなみに法人会員権の名義変更ですが、実はこれがなかなか難儀で......。というのも、会社をやめても、会員権を返さない人が結構いるんですよ。とぼけちゃって、「もう少し持っていてもいいかな」とか言って、返却を先延ばしにするようです。
役員の定年は62歳や65歳など、会社で役職ごとに取り決めがありますが、みなさん、できるだけ役員のまま、長く会社にいたいんですよね。でも、後ろからは、どんどん若い連中がやってくるわけです。
で、「そろそろ引退か」と思うのですが、役員定年を迎えて、すべての権利を失うのは寂しい......。そこで、法人会員権の名義だけでも、2年ぐらい延長して「持っていてもいいかな」となるのです。
そうなると、あとからやってきた役員はたまったものではありませんが、そういうときは、ややランクが劣るコースの法人会員権をあてがって、しばらく我慢してもらうのです。
高級接待コースに行けなくなることが、会社に行けなくなることより「寂しい」......とは、エリートサラリーマンの哀愁を感じますなぁ。
木村和久(きむら・かずひさ)
1959年6月19日生まれ。宮城県出身。株式をはじめ、恋愛や遊びなど、トレンドを読み解くコラムニストとして活躍。ゴルフ歴も長く、『週刊パーゴルフ』『月刊ゴルフダイジェスト』などの専門誌で連載を持つ。
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