【木村和久連載】朝ドラ好きゴルファーよ、
『半分、青い。』を攻略せよ (4ページ目)
ただ、気づくと、ボール1個分ぐらい、地面が削り取られていました。それぐらいやって、どんなスタイルでもいいから、ボールを前に打っていく、「その執念が大事だ」と先生は言うのです。
というわけで、青い芝は半分以下というか、単なる地面になりましたが、そこではどうにかして前に打つ、ということが大事ってことです。
(4)半分青い漫画家
朝ドラでは、大御所漫画家の生態というか、日常が描かれていて、個人的には大爆笑なんですが、なんでそんなにウケるのか?
いろいろと考えたのですが、たぶん知り合いに、よく似た漫画家の先生が多くいるからでしょう。事実、某先生から「実は朝ドラのほうから、『漫画家の仕事場を見せてくれ』とリサーチ取材があった」と聞きました。
なるほど、だからリアリティーある風景が描かれているんだな、と妙に納得した次第です。
朝ドラに登場する大御所漫画家、豊川悦司さん演じる秋風羽織(あきかぜ・はおり)は、非常にわがままで独善的です。作品について編集者が注文をつけると、連載を打ち切って「他の出版社でやる」という始末。ですが、現実の世界でもさまざまなトラブルがあって、連載を途中から他社でやるケースは結構あるみたいですよ。
よく言えば、漫画家は自分の世界観を完璧に描き、その世界の構築者、支配者です。じゃあ、その現実とのすり合わせをどうするのか?
その答えが、ゴルフです。
多くの漫画家先生がゴルフをしますが、それは"成功の証"。経費で落とせる編集者と1日過ごして親睦を深めるなど、いいことが多いです。さらに、一番重要なのは、別のことだと思います。
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