【木村和久連載】接待ゴルフの進化系
「ステルス接待」とは?
専門誌では読めない雑学コラム
木村和久の「お気楽ゴルフ」連載●第88回
その昔、ゴルフと言えば「接待」と言われたバブリーな時代がありました。
映画やテレビドラマなどでよく見たことのある、俳優・森繁久彌が演じるような社長への接待は、お車でのお迎えから始まります。予算がある会社はハイヤーなどを手配し、ないところは接待する側の社員らが車を用意して、その社長の家まで迎えに行きます。社長をピックアップしたら、ゴルフ場へ向かって懇親ラウンドがスタートします。
接待系の名門コースには、『運転手控え室』までありました。ハイヤーの運転手さんは、接待されるお客さまや社長がラウンド中、そこで将棋を指しながら待機することができたのです。かつては、それぐらい接待ゴルフが多かったんですね。
社長さんへの接待は、ゴルフが終わっても、さらに続きます。ラウンド後の夜は、まずは高級レストランで食事ですね。それから相手のランクに応じて、銀座や六本木のクラブに行って、ホステスさんと楽しいストロベリートークを展開します。
すさまじいものになると、その後は高級ソープへ、なんてこともあったそうです。もう裸同士の付き合いとなれば、お願いする案件もスムーズに通るってものでしょう。
それにしても、何ゆえ"接待ゴルフ"が高度経済成長以降、すごく流行ったのか。
答えはわりと簡単です。それは、日本の名だたる企業が自らゴルフ場を所有していたからです。
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