全英の「決闘」を制したステンソン。
次なる狙いはリオの金メダル (2ページ目)
「フィルは、何も恥ずべきところはない。彼は素晴らしいプレーをした。ただ、ヘンリクは最初から最後まで完璧だった。ティーショットは安定していたし、アイアンも冴えていた。ショートゲームもワンダフル。パットもグレートだった。とにかく、すべてが素晴らしかった」
そう褒めちぎったニクラウスは、最後にこう付け加えた。
「初めてのメジャー制覇は、何とも言えない特別なものだ。この戦いは、歴史に残るものになる」
それは間違いない。この戦いはきっと、いつまでも語り継がれるものになるだろう。我々もそんな歴史の証人になれたのだから、何とも忘れられない、興奮冷めやらぬサンデーだった。
さて、スウェーデン人選手として、初の男子メジャーを制したヘンリク・ステンソン。彼は、12歳でゴルフを始めた。もともと左利きだったが、ゴルフは右打ち。今回死闘を演じたミケルソンが、本来右利きでありながらレフティーであることを考えると、なんとも不思議な"因縁"を感じる。
ジュニア時代は地元スウェーデンで活躍し、1999年にプロに転向。当初は欧州の下部ツアーで戦い、2001年に欧州ツアー入りを果たす。そして同年、欧州ツアーで初勝利を飾った。まさに順風満帆なゴルフ人生のように見えるが、彼はそこから何度なく挫折を味わうことになる。
2 / 4