2016.02.29

美女ゴルファー・森美穂。涙を流した数だけ、本当に強くなった

  • 水野光博●取材・文 text by Mizuno Mitsuhiro
  • スエイシナオヨシ●撮影 photo by Sueishi Naoyoshi

森美穂インタビュー(前編)

待ちに待っていたファンも多いだろう。開幕を目前に控えた日本女子ツアーの2016年シーズンにおいて、森美穂(23歳)がついにツアー本格参戦を果たす。「元祖・美少女ゴルファー」――彼女の紆余曲折あった”真のプロ”デビューまでの道のりを振り返る。

昨年夏、5度目の挑戦でプロテストに合格した森美穂 黒目がちな大きな瞳から、今にも涙があふれそうだった。

「あのときのことを思い出すと、やっぱり今でも泣けちゃいますね」

 森美穂が初めてプロテストを受けたのは、2011年。彼女は1次、2次をトップ通過し、最終プロテストを迎えた。

 傍目には好調。前日の公式練習でもアンダーで回っている。アマチュア時代に数々の大会を制した実績を持ち、中学、高校時代にはナショナルチームのメンバーにも選出されてきた。高校2年生のときに出場した2009年日本女子オープンでは23位タイに入るなど、プロツアーでも何度となく好成績を残し、周囲も、森自身も、合格は間違いないと確信していた。

 しかし、ゴルフの神様は少しだけ意地悪だった。

 初日の6番ホール(パー3)。ティーショットが大きく右へ曲がっていった。その一打を境に調子を崩すと、彼女は初日を「83」の11オーバーで終え、2日目も「77」の5オーバー。トータル16オーバーというスコアで、予選ラウンド通過ラインの12オーバーに及ばず、プロテスト合格どころか、決勝ラウンドとなる最終日に進出することすらできなかった。

 傷心の”美少女ゴルファー”を多数の報道陣が囲んだ。当時18歳の彼女は、「ショットがよくないので、リズムを作ることができませんでした……」と気丈に語ったが、最後は堪え切れずに大粒の涙をこぼした。