復帰戦を飾った松山英樹。不完全の中で見せた「凄み」
今季(2013-2014年シーズン※)から米ツアーに本格参戦を果たした松山英樹。開幕戦のフライズドットコムオープン(2013年10月10日~13日/カリフォルニア州)では、いきなり3位タイという好成績をマーク。昨季(2013年1月~9月)のメジャー大会で結果を残した(全米オープン=10位タイ、全英オープン=6位タイ)実力の高さを改めて証明し、アメリカでも「大物ルーキー」として注目された。
※米ツアーはこれまで年明けの1月からシーズンが開幕していたが、今季(2013-2014年シーズン)から2013年10月に新シーズンがスタート(2014年9月まで)。ひとシーズンが年をまたぐことになった。
ツアー復帰を果たした松山英樹。ショートゲームの出来が良かった。 しかし、続く第2戦のシュライナーズホスピタルオープン(2013年10月17日~20日/ネバダ州)は体調不良で欠場。3戦目のCIMBクラシック(2013年10月24日~27日/マレーシア)には出場したものの(25位タイ)、世界選手権シリーズのWGC HSBCチャンピオンズ(10月31日~11月3日/中国)では背中痛のために第2ラウンドのスタート直前に棄権した。さらに年末は、出場を予定していた日本のトーナメントもいくつか欠場し、米ツアーの年明け初戦に設定していたソニーオープン(1月9日~12日/ハワイ州)も左手親指付近に違和感を覚えて出場を見合わせた。
そんな松山が、ファーマーズインシュランスオープン(1月23日~26日/カリフォルニア州)で復帰を果たした。およそ2カ月ぶりの実戦だったが、見事に予選を突破して16位タイ(5アンダー)という成績で終えた。
心配された左手の痛みもほぼ完治し、調整は十分に積んできた。ソニーオープン欠場後はロサンゼルスに滞在し、丸山茂樹が練習しているコースでラウンドを重ねた。試合前から「不安よりも楽しみのほうが大きい」と、松山は明るい笑みを見せていた。
「(左手のケガは)もう大丈夫ですよ。痛みもないです。ソニーオープンを欠場したあと、ほぼ毎日ハーフラウンドはこなしていた。今回の会場で練習ラウンドも消化し、試合に入っていく感覚も出てきたので、大会が始まるのをすごく楽しみにしている。ショットもだいぶ良くなっているし、試合を早くやりたいな、という感じ。そして、まずは予選を通過したい。それほど大きな欲はないんですけど、いい成績は出したいと思っています」
ところが、試合では出だしからショットが乱れた。2番でバーディーが先行するも、すぐに3番でボギーを叩くなど、出入りの激しいゴルフとなった。結局、初日はサウスコースよりも距離が短く、好スコアが望めるノースコースを回りながら、イーブンパーに終わった。
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