モウリーニョは立て直すことができるのか 内紛続きのレアル・マドリードで始まった改革の行方 (2ページ目)
【ピッチの外でも繰り広げる戦い】
ヴィニシウスと異なり、エムバペは好調だ。ゴールを決め続け、チーム内での重要性はますます高まっている。現在のレアル・マドリードの攻撃陣で、最も大きな存在感を放っているのは彼だろう。しかしそんなエムバペも非難と無縁だったわけではない。
直近の代表戦ウィーク中、ひざを痛めてフランス代表から離脱したエムバペは、練習場のあるバルデベバスに戻るまで数日間の休暇を取った。その期間に彼は自転車に乗っている様子をSNSで公開した。奇しくもモウリーニョが数日前にYouTubeチャンネルのインタビューで「選手が自転車に乗ったり、スキーをしたりすることは賛成できない」と公言していたばかりだった。
これに対しても、モウリーニョはメディアの「あら探し」であると一刀両断し、エムバペを擁護した。
ただ、モウリーニョは規律に関しては妥協しない。その姿勢を象徴するのがラウル・アセンシオへの対応だ。若いDFは今年8月の飲酒運転によって罰金と免許停止処分を受け、クラブも懲戒手続きを開始した。モウリーニョは、ピッチ外で問題を起こしたアセンシオに非常に厳しい態度を取り、公の場でこう言った。
「君はレアル・マドリードの選手なんだ! 1日24時間、常にそうでなければならない!」
それでもアセンシオが手術を受けなければならなくなると、モウリーニョは自ら病院を訪れた。しかも2度も、だ。厳しく叱責する一方で、選手を見捨てることはしない。それが今のモウリーニョのやり方なのだ。
レアル・マドリードが抱える問題は、ロッカールームのなかだけにとどまらない。ピッチの外でも、フロレンティーノ・ペレス会長は数々の戦いを繰り広げている。対立する相手のひとりが、ラ・リーガ会長ハビエル・テバスだ。欧州スーパーリーグ構想やリーグ運営、審判問題をめぐって長年衝突してきた両者の関係は、今や修復不可能とも思えるほど悪化している。
10月16日には、テバスが「レアル・マドリードTV」の情報発信を、ナチス・ドイツのプロパガンダになぞらえて批判した。テバスは、比較したのは手法であって思想ではないと釈明したが、レアルはただちに辞任を要求。この問題はスペインのスポーツ統括機関にまで持ち込まれた。
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