モウリーニョは立て直すことができるのか 内紛続きのレアル・マドリードで始まった改革の行方
レアル・マドリードに何が(後編)
前編『戦う相手はバルセロナではない トラブル続出のレアル・マドリードに何が起きているのか』はこちら>>
ヴィニシウス・ジュニオールは現在、レアル・マドリードのスターとなって以来、最も困難な時期を過ごしている。10月10日のビジャレアル戦で、ヴィニシウスは相手選手の髪を引っ張り、退場処分を受けた。世界最高峰の選手にふさわしいとは到底言えない振る舞いだった。4試合の出場停止処分を受けたことで、ヴィニシウスは今回のクラシコに出場できない。サポーターからは大ブーイングを受けた。
長い間、ヴィニシウスのレギュラーの座が疑問視されたことはなかった。しかしヤン・ディオマンデの台頭によって、数カ月前にはほとんど存在しなかった議論が起こっている。この8月に加入した19歳のディオマンデは、すばらしいプレーを見せ、キリアン・エムバペとも短期間のうちに良好な連係を築いた。ヴィニシウスが出場停止でクラシコに出られないため、ジョゼ・モウリーニョは、最も難しい試合でどちらを起用するかという選択を迫られずに済んだとも言われている。
レアル・マドリードのエース、キリアン・エムバペとヴィニシウス・ジュニオール photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA しかしモウリーニョは、そんなヴィニシウスにさらなるプレッシャーをかけるのではなく、むしろ一層寄り添うことを選んだ。記者会見では「ヴィニシウスとはよくふたりで話をしている」と明かし、「今でもチームに最も多くの明るさをもたらす選手のひとりと考えている」と述べた。またモウリーニョは彼を擁護するために、さらに踏み込んだ発言もしている。
「もし私がヴィニシウスの立場だったら、この数年間に起こったことも考慮に入れ、別の国でプレーすることを考えただろう。もっと自分がリスペクトされると感じられるリーグへ......」
この言葉は、レアル内部の人々を少なからず不快にさせた。なぜ、ヴィニシウスに退団を勧めるようなことを言うのか、と。しかし、モウリーニョが言いたかったのは「それでもヴィニシウスはレアルにとどまっていてくれる」ということだった。彼にとっては、ヴィニシウスを復活させ、最高のプレーを取り戻させることが最大の課題なのだ。
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