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FIFAワールドカップの試合をたくさん見たい! ベテラン記者が経験してきた宿泊と移動の奮闘記 (2ページ目)

  • 後藤健生●文 text by Takeo Goto

【夜間の移動】

 僕が人生で最初に現地までW杯を観戦に行ったのは1974年の西ドイツ大会だった。当時、僕は大学生で、もちろんサッカー観戦が仕事になるわけでもないので、ひたすら倹約を心がけてプランを作った。

 宿泊費を浮かすために「なるべく夜行列車を利用しよう」と考えたのだ。

 ただ、西ドイツ(ドイツ連邦共和国)というのはそれほど大きな国ではなかった。

 ドイツは第2次世界大戦後、東西に分断されていて、東部は東ドイツ(ドイツ民主共和国)という別の国だったので、西ドイツの国土は南北に細長かった。

 寝台列車を利用しようと思っても、近距離では列車はすぐに目的地に着いてしまうから、なるべく南北に行ったり来たりしながら観戦したのを覚えている。

 中部のフランクフルトで開幕戦(ブラジル対ユーゴスラビア)を観戦してから、2日目は北西部のドルトムントに移動してスコットランド対ザイール(現コンゴ民主共和国)。3日目は南部シュトゥットガルトでアルゼンチン対ポーランドといった具合である。

 それから52年が経過したのだが、今年の大会でも僕は宿泊費や飛行機代を浮かすために、モンテレイでのチュニジア戦のあとはダラスまで深夜バスで十数時間かけて移動するつもりだ。半世紀も経ったというのに、同じようなことをいまだにやっているわけである。

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