サッカー王国ブラジルに新監督アンチェロッティは何をもたらしたのか 復活の兆しと残る課題 (4ページ目)
彼を2年間にわたって熱心に口説き、説得したエドナルド・コスタ会長はもういない。裁判所によって懲戒処分を受け、解雇された。ブラジル代表監督には外部から大きな圧力がかかる。特に、選手をチームに送り込みたい代理人たちからのプレッシャーは大きい。彼らは権力と人脈を駆使して、自らの選手をセレソンに入れようとしてくるだろう。コスタ会長という後ろ楯がなくなった状態のアンチェロッティはその干渉に耐えられるか。
もうひとつアンチェロッティが直面しなければいけない問題は、ブラジルの国民的テーマ「ネイマール」だ。アンチェロッティは彼を代表に復帰させるのか。それはいつなのか。
またその時、ヴィニシウス・ジュニオール、ロドリゴ、ラフィーニャは? 彼らのクラブでのプレーを、ブラジルの黄色いユニフォームを着ても実現させることができるのか。
ただ、アンチェロッティのメッセージははっきりしている。走り、プレスをかけ、努力する選手だけがセレソンの一員となる資格を得る。これはネイマールのようなスター選手たちにとって、間違いなく試練だろう。今のままでは彼らはこれらの資格に合致しない。
ブラジルが2026年のワールドカップに向かうまで、まだ予選残り2試合も含めて強化試合など10試合が残っている。アンチェロッティにとって、真のチームを築くための10試合だ。魔法使いのように、10試合で本大会に活用できる選手を次々と発見しなければならない。困難な道のりであるのは確かだ。
とにかくブラジル人にとって、何年ぶりかに方向性が見えてきた。少なくとも何かが起こるかもしれないという希望が持てるようになった。アンチェロッティは革命家ではないが、カメレオンのような存在かもしれない。変化し、柔軟に対応し、新しい「土壌」に適応する能力がある。
ブラジルではサッカーが宗教であり、代表チームの成功は誇りである。アンチェロッティの到来は、単なる監督交代を超えた意味を持つ。彼はセレソンが混沌から再生し、世界一の座を取り戻すという夢の象徴なのだ。
イタリア人指揮官の手によって、その夢はまだかろうじて生き続けている。
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