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久保建英は「ベストな状態を取り戻した」がレアル・ソシエダは得点力不足に悩む 番記者が指摘する攻撃の問題点 (3ページ目)

  • ウナイ・バルベルデ・リコン●取材・文 text by Unai Valverde Ricón

【ラ・レアルの得点力不足の正体】

 こうしたなか、ラ・レアルの"得点力不足"は何カ月も前から誰もが知る悩ましい問題だ。

 DFロビン・ル・ノルマン(現アトレティコ・マドリード)とMFミケル・メリーノ(現アーセナル)の退団後、ディフェンスに重点を置いて堅守を手に入れた代償として、イマノルは監督就任以来チームの特徴であった攻撃的なサッカーを"忘却"している。

 攻撃はアウトサイドに偏り、チャンスメークの責任はすべてふたりのウイングに委ねられている。久保とバレネチェアはともに優れたドリブラーだが、多くの試合でDFふたりと対峙せざるを得ない。しかし、その守備網を毎回突破することなど不可能だ。ラ・レアルはこうなった場合、インサイドで攻撃をうまく組み立てられていないため、攻め手を失うことが多々ある。

 中盤のルカ・スチッチとブライス・メンデスはお互いを理解しているようには見えず、多くの場合、マルティン・スビメンディがボールを運び、攻撃に参加してチャンスを生み出している。

 第15節終了時でラ・リーガの総得点数で下にいるのはバジャドリードとヘタフェのみ。この下位に沈む2チームと中位のラ・レアルを比較すべきではないが、これまでどれだけ得点力不足だったのかがわかるだろう。

 アレクサンデル・イサク(現ニューカッスル)とアレクサンデル・セルロート(現アトレティコ・マドリード)の退団以降、チームはシーズン15ゴールを保証できるストライカーを欠いている。CFの代役を務めたオヤルサバルは昨季いい数字を残したが、今季は十分なパフォーマンスを発揮できていない。

 高額の移籍金で加入したオーリ・オスカルソンはエースストライカーの役目を担うはずだったが、ここまでは得点よりもチャンスメークに秀でており、現在、ふくらはぎの負傷で欠場中。ウマル・サディクは数少ない出場時間を生かせていない。

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