サッカー日本代表に招集を チェイス・アンリ、荻原拓也、古橋亨梧...CL開幕節で輝いた日本人選手 (3ページ目)
【森保監督の価値観は変わるか】
チェイス・アンリは日本代表でスタメンを飾るCBの選手たちも羨む大舞台で、貴重すぎる経験を積んだ。この事実は重い。
得点は前出の荻原のほかに、スロヴァン・ブラティスラヴァと対戦したセルティックのふたり、古橋、前田も決めている。けっして強くない相手との一戦でマークしたゴールにどれほど価値があるか、評価は割れるだろうが、この場合でも筆者はCL至上主義を唱えたい。
前田は代表の常連と言ってもいい存在になりつつあるが、古橋は招集外となって久しい。森保監督から過度な低評価を受けている。日本代表でスタメン出場が増えているフェイエノールトの上田は、昨季に続き2シーズン連続でCLの舞台に立っているが、もっぱらサブだ。ライバルとなるサンティアゴ・ヒメネス(メキシコ代表)との間には大きな差が存在する。0-4で大敗したリーグフェーズ初戦のドルトムント戦では、攻撃力強化を狙い後半16分という早い段に投入されたが、見せ場は少なかった。
プレー機会の絶対数で上田は古橋に後れを取っている。この状態はこれからも続くと思われる。CL至上主義に照らすと軍配は古橋に挙がる。
森保監督の価値観は従来のままなのか。あるいは変化するのか。CLで活躍した選手はプライオリティを上げる。言い換えれば、代表に選ばれたければCLで活躍すべし、だ。これこそが時代にマッチした明快な基準だと筆者は考える。
遠藤航、冨安健洋、南野拓実など日本人選手の活躍にも期待!
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著者プロフィール
杉山茂樹 (すぎやましげき)
スポーツライター。静岡県出身。得意分野はサッカーでW杯取材は2022年カタール大会で11回連続。五輪も夏冬併せ9度取材。著書に『ドーハ以後』(文藝春秋)、『4-2-3-1』『バルサ対マンU』(光文社)、『3-4-3』(集英社)、『日本サッカー偏差値52』(じっぴコンパクト新書)、『「負け」に向き合う勇気』(星海社新書)、『監督図鑑』(廣済堂出版)、『36.4%のゴールはサイドから生まれる』(実業之日本社)など多数。
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