ブンデスリーガ開幕節で存在感を見せた日本人選手は? 現地での評価をレポート (3ページ目)

  • 林遼平●取材・文 text by Hayashi Ryohei

【公式戦2試合連続ゴール。今後の日本代表選出に期待】

町野修斗(キール/FW)

 開幕戦のホッフェンハイム戦では、先週のカップ戦に続き再びトップ下の形で出場していましたけど、かなり広範囲に動いてボールを引き出したり、FWとしてゴールを狙いに行ったりと、かなり印象的なプレーを見せていたと思います。『キッカー』の採点もチーム1位タイの「2.5」。試合には負けてしまいましたが、そのなかでも結果を残して自分の力を見せたところでは、すばらしいパフォーマンスだったなと感じます。

 得点場面についても、後半の序盤に似たような感じでシュートを打つ場面がありました。その時は少し時間がなくて慌てるような感じでシュートを打ったのが左に外れてしまったんですが、ゴールした場面は余裕もあってファーストタッチがよかった。そこから前に持ち出して、冷静にゴール左へ決めきったのは、本当に技術力も高くすばらしいゴールだったと感じます。

 後半の途中にあったビッグチャンスは相手GKのスーパーセーブで止められてしまいましたけど、そういうところも含めて、トップ下だけど前線でゴールに絡むこともしていて、チーム内でも評価が上がっているでしょうし、監督からの信頼もすごく感じます。

 試合を見ても決してトップ下の仕事をしているだけではなく、前線からのプレスの際には一番前から追いかけたり、前線でポストプレーもしている。逆に言えば相当疲労面が心配なんですが(笑)、攻守にハードワークしていて、そのへんも含めて町野選手のよさが出ていると思います。

 個人的にはブンデスリーガで得点を取れる選手になれれば、日本代表に入っていけると思うんです。今、5大リーグでゴールを量産している日本人選手がいるかと聞かれれば、あまりいない。だからこそ、ここで結果を残せる選手はもちろん代表に入っていくべきだと思います。

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著者プロフィール

  • 林遼平

    林遼平 (はやし・りょうへい)

    1987年生まれ。埼玉県出身。2012年のロンドン五輪を現地で観戦したことで、よりスポーツの奥深さにハマることに。帰国後、サッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』の川崎フロンターレ、湘南ベルマーレ、東京ヴェルディ担当を歴任。現在はフリーランスとして各社スポーツ媒体などに寄稿している。2023年5月からドイツ生活を開始。

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