久保建英、物議を醸すパフォーマンス だがその「憤激」がスーパーゴールを生んだ (3ページ目)
久保は、その不穏さをひとりで突き破った。それは"お手てつないで"の戦い方では成し得なかったことだろう。エゴをむき出しにした怒りの一発で勝利をもたらし、チームを団結させたのだ。
「久保がラ・レアルに"自信を与える"勝利をもたらした」
スペイン大手スポーツ紙『マルカ』は、そう見出しを打っている。久保と同様にうまい選手はいるが、自らがチームをけん引するという覚悟こそ、代えがたい能力なのだ。
8月28日、久保とラ・レアルは同じバスクのアラベスと対決する。
著者プロフィール
小宮良之 (こみやよしゆき)
スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。
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