旗手怜央がレアル・マドリード戦で感じた衝撃 林陵平が感嘆するグラスゴーのサッカー文化 (5ページ目)

  • text by Harada Daisuke

【客席からプレーを要求する声が来る】

――セルティックパークでは、「ターン」(前を向け)や「マノン」(相手が来ている)といった言葉がスタジアムに響くという話を聞きました。客席からの声で選手が気づき、危険を回避できると。また、それがセルティックパークの強みでもあると聞いたことがあります。

旗手 選手が言っているのか、ファン・サポーターが言っているのかはわからないですが、その言葉を聞いたことはあります。あとはシュートシーンやペナルティーエリアの外からシュートを打てる状況だと、「打てよ」という意味も込めて「シューー!」って言ってきます。そこもすごいですよね。

 ヨーロッパと日本で、応援のスタイルは異なりますよね。ピッチ内に向ける見る目が変わっていけば、日本のサッカー界はもっと成長していくと思うので、そこは(解説者をしている)僕の仕事でもあると思っています。

 そろそろ時間も迫ってきたので、まとめに入ると、今回初めて対談してみていかがでしたか?

旗手 楽しくサッカーの話をさせてもらいました。僕としてはプレミアリーグの解説でいつも声を聞いている方と話せたのはうれしかったですね。ただ、今回は小ネタを挟んでもらえなかったので、僕がもう少しネタを提供できていればよかったなって反省してます(笑)。

 真面目に語りましたからね(笑)。僕も今回、旗手選手と対談できて、光栄でした。来季のCLでセルティックの試合を担当した時には、いいプレーを解説することはもちろん、今回、話した内容を小ネタとして紹介できたらと思っているので、その時はよろしくお願いします(笑)。

著者プロフィール

  • 旗手怜央

    旗手怜央 (はたて・れお)

    1997年11月21日生まれ。三重県鈴鹿市出身。静岡学園高校、順天堂大学を経て、2020年に川崎フロンターレ入り。FWから中盤、サイドバックも務めるなど幅広い活躍でチームのリーグ2連覇に貢献。2021年シーズンはJリーグベストイレブンに選ばれた。またU-24日本代表として東京オリンピックにも出場。2022年3月のカタールW杯アジア最終予選ベトナム戦で、A代表デビューも果たした。2022年1月より、活躍の場をスコットランドのセルティックに移して奮闘中。

  • 林 陵平

    林 陵平 (はやし・りょうへい)

    1986年9月8日生まれ。東京都八王子市出身。ジュニアからユースまで、東京ヴェルディの育成組織でプレーし、明治大学を経て2009年に東京ヴェルディ入り。レフティの大型FWとして活躍した。10年に柏レイソルに移籍し、11年にJ1優勝を経験。その後、モンテディオ山形、水戸ホーリーホック、再び東京Ⅴ、FC町田ゼルビア、ザスパクサツ群馬でプレーし、20年に現役を引退。Jリーグ通算300試合出場67得点。現役時代から海外サッカー通として知られ、メディア出演多数。現在はプレミアリーグからJリーグまで幅広く解説を務め、トップランナーとして活躍中。

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