旗手怜央がレアル・マドリード戦で感じた衝撃 林陵平が感嘆するグラスゴーのサッカー文化 (3ページ目)

  • text by Harada Daisuke

【ダービーでは試合前日から街の雰囲気が違う】

 ホームであるセルティックパークはいつもたくさんの観客が来ていますが、やはり(レンジャーズとの)オールドファームは盛り上がるのでしょうか?

旗手 ホームは毎試合、ものすごい後押しがあるので、サッカー選手としてああいう雰囲気のなかでプレーできることは本当に幸せだと、毎回のように感じています。声援もそうですし、人数もそう。でもダービーの日は、試合前日からちょっと街の雰囲気が違う感じはします。

 ダービーはやっぱり特別なんですね。

旗手 昨季のレンジャーズとのアウェーゲームには、セルティックのサポーターが入場できなかったんですね。だから、全部がレンジャーズのファン・サポーターだけだったのですが、実はそのなかでプレーする気持ちよさも感じました。相手のサポーターの前で試合をするあの感覚は、ちょっと癖になるというか(笑)。

 アウェーでゴールを決めることはできなかったですが、ちょっといいプレーをすると、現地の人たちは嫌でも「あ〜、あ〜」みたいな声を出すんです。その声を聞くと、思わず「いいね、いいね」って感覚になる。そこは日本ではなかなか経験できない反応でした。そういう雰囲気でプレーできることはすごくいいなって思いますし、選手同士もほかのリーグ戦とは異なる球際の激しさも感じます。

 常に満員の観客のなかでプレーできている慣れがあるからこそ、日本代表の活動で帰国して、満員のスタジアムでプレーする時も、いつもと変わらない平常心でプレーできているのかもしれないですね。

旗手 でも、日本代表は、(周りの)人がというよりも、あのユニフォームを着てプレーする限り、僕は緊張しますね。いい緊張感ですけどね。あのユニフォームを着たいという憧れを持って今までサッカーをしてきたので、今もいざ袖を通すとなるといまだに緊張しますし、気持ちも昂ぶります。観客がたくさんいる、いないは関係ないかもしれないですね。

 やっぱり、日本代表のユニフォームを着ると、身が引き締まる思いがするというか。

旗手 あのユニフォームは特別ですね。そんなに何回も着ていないですけど、やっぱり毎回、誇りを感じますね。

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