クリスティアーノ・ロナウドの育ての親が語る「生まれながらのピッチの王様」 ポルトガルのユーロ2024制覇も視野に (3ページ目)
トルコ戦の後半10分には、ロナウドがハイラインの裏を抜け出し、独走状態に。横を走っていたブルーノ・フェルナンデスの得点をアシストした。その選択は、"仲間の気持ちを思って"とか、"決める自信がなかったから"とか、そんな理由ではない。確実に勝利するためにはじき出した答えだ。
だからこそロナウドは、自らのポストプレーで抜け出した選手が無理にシュートを打ち、自分にクロスを折り返さなかった場面では、大声で不満を叫んでいた。誰彼構わず高い要求をし、軋轢など屁とも思わない。妥協せず、勝利に突き進む。今も変わらぬ"ピッチの王様"だ。
ロナウドには王冠が似合う。まずはベスト16に進出したポルトガル。ユーロ2016以来の戴冠は視野に入った。
著者プロフィール
小宮良之 (こみやよしゆき)
スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。
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