遠藤保仁がCL決勝を深掘り解説&ズバリ結果予想 レアル・マドリード優勢も「ドルトムント勝っちゃえ」の雰囲気も (4ページ目)

  • PR ハル飯田●文 text by Haru Iida
  • 安田健示●撮影 photo by Yasuda Kenji

アルダ・ギュレルに出てほしい

――途中交代からの出場でキーマンになりそうなプレーヤーはいますか。

 ドルトムントはどう見てもロイスですよね。有終の美を飾れるのか、注目です。レアル・マドリードはもし苦しくなったら間違いなくホセルが出てくるでしょう。僕的には19歳のアルダ・ギュレルも出てテクニックを見せつけてほしいですね。アイデア豊富で楽しい選手ですから。監督はまだ早いと判断するかもしれませんが、彼みたいなタイプの選手は今現在、他に思いつかないくらい貴重な存在だと思います。

――膠着状態になると選手交代が難しいという声も聞かれます。

 もしレアルが決め切れない展開で膠着するようなら、僕だったら前線のドリブラーを外に張らせますね。中をドリブルで割っていけたらドルトムントにとって怖い攻撃になるでしょうが、中央だけは100%締めて突破させてくれないと思うので。

 ただ前線を増やすなら同時にカウンターに気をつけないといけないので、中盤で誰を削るかは難しいですね。僕だったらバルベルデをサイドバックに下げちゃいますけど。ルーカス・バスケスはサイドバックでも得点に絡めますよね。

――サイドバックは両チームの違いがよく表われているポジションで、ドルトムントは典型的なサイドバック型の選手であるのに対し、レアル・マドリードはカマビンガなど中盤の選手が担当することもあります。

 守備能力が高い選手を置くのはチーム全体へのメッセージにもなりますから、ドルトムントはやはり先に失点しないという狙いが伝わります。逆にラ・リーガなどボールを握りたいチームが多いリーグでは、中央を締めてくる相手に対して一番フリーになるのがサイドバック・サイドハーフになるので、一番技術が高い選手を置いて攻めるレアル・マドリードの配置も理にかなっています。

 結局は守備か攻撃かの優先順位の違いだと思いますが、相手が引いてくる想定ができるならカウンターに気をつけつつ、バルベルデのような走力もあって守備もできる選手を置いて点を獲りに行く場面はあるでしょうね。レアル・マドリードはこれだけ選手がいれば中盤の並びを含めてやり方はいくらでもあるでしょう。

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