リバプールで奮闘した遠藤航を風間八宏が高評価「考えることによって進化できているのがすごい」

  • 中山 淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi

風間八宏のサッカー深堀りSTYLE

独自の技術論で、サッカー界に大きな影響を与えている風間八宏氏が、今季の欧州サッカーシーンで飛躍している選手のプレーを分析。今回は今季リバプールで活躍した遠藤航を取り上げる。ビッグクラブで奮闘できた理由は、どこにあるのか? プレーの進化を解説してもらった。

【予想以上のスピードでチームにフィット】

 以前、風間八宏氏に遠藤航のプレーについて解説してもらったのは、2022年7月のこと。当時の遠藤はドイツのシュツットガルトで3シーズン目を終え、日本代表としてはカタールW杯本番に向けた準備を進めている時期だった。

遠藤航は今季リバプールで進化したプレーを見せた photo by Getty Images遠藤航は今季リバプールで進化したプレーを見せた photo by Getty Imagesこの記事に関連する写真を見る その後、遠藤はW杯後に日本代表キャプテンに就任。さらに昨夏には、イングランドのプレミアリーグに活躍の場を移し、ユルゲン・クロップ監督が率いる名門リバプールという、世界屈指のビッグクラブの一員となった。

 加入当初こそ、現地では懐疑的な目で見られていた遠藤だったが、予想以上のスピードでチームにフィット。昨年の秋口からはチームに欠かせないボランチとしてレギュラーの座を確保すると、周囲の評価も急速に高まっていった。

 いったい、遠藤の何が進化を遂げたのか。あらためて、風間氏に聞いてみた。

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プロフィール

  • 風間八宏

    風間八宏 (かざま・やひろ)

    1961年10月16日生まれ。静岡県出身。清水市立商業(当時)、筑波大学と進み、ドイツで5シーズンプレーしたのち、帰国後はマツダSC(サンフレッチェ広島の前身)に入り、Jリーグでは1994年サントリーシリーズの優勝に中心選手として貢献した。引退後は桐蔭横浜大学、筑波大学、川崎フロンターレ、名古屋グランパスの監督を歴任。各チームで技術力にあふれたサッカーを展開する。現在はセレッソ大阪アカデミーの技術委員長を務めつつ、全国でサッカー選手、サッカーコーチを指導。今季は関東1部の南葛SCの監督兼テクニカルディレクターも務める。

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