「久保建英が4位」なのはなぜか レアル・ソシエダの地元紙記者が、今季前半戦のチーム内採点合計ランキングを発表 (3ページ目)

  • イケル・カスターニョ・カベージョ●取材・文 text by Iker Castaño Cabello

【市場価値がチームトップに上昇】

 2023年最後の試合となったアウェーのカディス戦は久保にとって、昨季ラ・レアルデビューを飾った地であり、チームに最初の勝ち点3をもたらす決勝点を決めた思い出の場所での開催となった。まさにラ・レアルにおける久保の伝説が始まったスタジアムだ。

 この試合でも特に攻撃に関与し、最大のチャンスを作り出す選手になっていたため、カディスは久保を試合から締め出そうと、多くのファールを犯していた。その結果、0-0の同点で終わり、ラ・レアルは公式戦3試合連続スコアレスドローで、年内最終戦を終えていた。

 冬の移籍市場が間もなくオープンするが、今のところ、CLで好成績を収めているチームで多くの出場機会を得て、重要な地位を確立している久保が去るリスクはないと思われる。

 彼の現在の市場価値は5年契約を結んだ昨夏をはるかに上回っている。ラ・レアル加入時が900万ユーロ(約14億4000万円)だったのに対し、今はチームトップの6000万ユーロ(約96億円)にまで上昇している。この金額はクラブが設定している契約解除金と同額で、その勢いは止まるところを知らない。

 そんな状況にあるものの、来夏再び、ヨーロッパのビッグクラブやサウジアラビアから久保に目が眩むような魅力的なオファーが舞い込むはずだ。今週、英紙『サン』が、マンチェスター・ユナイテッドが彼の獲得に興味を持っていると報じたばかりだが、久保の去就に関する報道は今後、さらに加熱していくだろう。
(髙橋智行●翻訳 translation by Takahashi Tomoyuki)

プロフィール

  • 高橋智行

    高橋智行 (たかはし・ともゆき)

    茨城県出身。大学卒業後、映像関連の仕事を経て2006年にスペインへ渡り、サッカーに関する記事執筆や翻訳、スポーツ紙通信員など、リーガ・エスパニョーラを中心としたメディアの仕事に携わっている。

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