南野拓実か伊東純也&中村敬斗か フランスリーグ「日本人ダービー」で絶好調同士が激突 (2ページ目)

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • photo by AFLO

【回復した南野拓実をどのポジションで起用するのか】

 また、前節マルセイユ戦の勝利の立役者となったフランスのパリ五輪代表候補マグネス・アクリウシェ(21歳)も、すでに3ゴールをマークするなど今シーズンは絶好調。ここまで負傷離脱していた天才エリーゼ・ベン・セギル(18歳)もメンバーに復帰した。

 南野の回復具合がどの程度かにもよるが、ヒュッター監督がこの大一番で前線の駒をどのように組み合わせるのかは、注目ポイントのひとつになる。ちなみに、ゴロヴィンが出場停止だった前節は、ベン・イェデルとバログンの2トップ下にアクリウシェを配置する3-4-1-2に変更し、それが奏功して逆転勝利を収めることに成功している。

 対するスタッド・ランスも、目下2連勝中と上げ潮ムードだ。しかもリール、リヨンという難敵に勝利したことで、パリ・サンジェルマンやニースを抜いて3位に浮上した。

 若いチームのなかで"絶対的存在"になっている伊東も、開幕から好調をキープ。リーグ戦7試合すべてに先発して1ゴール2アシストを記録している。

 苦しみながら2-0で勝利した前節リヨン戦でも、余裕のピンポイントクロスでジンバブエ代表マーシャル・ムネツィの先制ゴールをお膳立て。試合の流れを大きく変えるワンプレーで、元イタリア代表のクラブOBファビオ・グロッソ新監督率いるリヨンの戦意を喪失させるに至った。

 一方、今シーズンから新加入の中村も、試合を重ねるごとにプレーを改善させている。7試合中5試合でスタメンを飾り、代表ウィーク明けの第5節ブレスト戦で初アシストを記録すると、続くリール戦ではついに初ゴールをマークした。伊東→ムネツィとつないだボールを相手ボックス内で受けた中村が相手DFを外してループシュート。ゴール前の冷静さが光ったテクニカルなゴールだった。

 当初4-2-3-1だったスタッド・ランスの基本布陣も、第3節以降は4-3-3に移行。右ウイングは伊東で固定されていたが、激戦区の左ウイングは現在、中村がファーストチョイスになり、最大のライバルと目されていたデンマーク代表モハメド・ダラミー(21歳)は1トップでプレーすることが増えている。

 いずれにしても、伊東と中村のスタメン出場は間違いないだろう。

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