久保建英のレアル・マドリード復帰の可能性をスペイン人記者が考察 道は開かれているがライバル多数

  • ミゲル・アンヘル・ディアス●文 text by Miguel Ángel Díaz
  • 髙橋智行●翻訳 translation by Takahashi Tomoyuki

【復帰したとしてもロドリゴの控えか】

 FWマルコ・アセンシオ(パリ・サンジェルマン)とMFエデン・アザール(無所属)の退団後、レアル・マドリードにはサイドアタッカーがFWヴィニシウス・ジュニオール、FWロドリゴ、MFブラヒム・ディアスの3人しかいない。

 しかしアンチェロッティが今シーズンに向けて考案した新システムで彼らはよりインサイドでプレーする傾向があるため、その位置でより攻撃的なプレーをするのはサイドバックとなっている。またMFフェデリコ・バルベルデもウイングとしてプレーできるが、彼本来のポジションではないため、選手層の薄さは否めない。

 もし2024年にFWキリアン・エムバペ(パリ・サンジェルマン)の加入が実現した場合、システムが4-3-3に戻る可能性が高い。そのため4人目のウインガーの存在は、来季もアンチェロッティが指揮を執るかどうかに関係なく、どの監督にとっても魅力的なことになるだろう。

 今のレアル・マドリードの未来はヴィニシウスとロドリゴにかかっており、どちらも絶対的なレギュラーである。左ウイングはヴィニシウスの聖域であり絶対に侵すことはできない。となると、エムバペがやって来た場合、より多くのポジションでプレーできるロドリゴが右ウイングとしてプレーするのが理にかなっている。そこはレアル・ソシエダで久保が活躍しているポジションである。

 久保がレアル・マドリードに加入すると仮定した場合、EU圏外の選手は現在、イギリス人のベリンガムしかいないため登録面に問題はない。過去、久保にとってそれは大きな問題だったが、昨シーズン、ヴィニシウス、DFエデル・ミリトン、ロドリゴが二重国籍を取得しており、その点で今は復帰の道が開けていると言える。

 しかしレアル・マドリードにはすでに、プレシーズンをトップチームで過ごしたラ・ファブリカ(※レアル・マドリードの下部組織の愛称)の宝の一人であるMFニコ・パスの将来に大きな期待を寄せているという事実もある。また来夏、エムバペに約2億ユーロ(約320億円)を投資した場合、それ以外に出費することはないだろう。

 いずれにしても、久保がどう考えているかを知る必要がある。久保はこれまでビジャレアル、ヘタフェ、マジョルカ、レアル・ソシエダと、すでにラ・リーガの4チームでプレーした経験を持ち、今やスター選手としての地位を確立している。そんな彼が主力選手になっているレアル・ソシエダのサッカーを観るのは楽しいものだ。

 しかしレアル・マドリードに行くということは、おそらく控え選手になることを意味する。それは彼のキャリアを後退させることになりかねない......。

久保建英や鎌田大地、三笘薫など日本人選手の活躍にも期待!
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プロフィール

  • 高橋智行

    高橋智行 (たかはし・ともゆき)

    茨城県出身。大学卒業後、映像関連の仕事を経て2006年にスペインへ渡り、サッカーに関する記事執筆や翻訳、スポーツ紙通信員など、リーガ・エスパニョーラを中心としたメディアの仕事に携わっている。

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