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中村敬斗がオーストリアでゴール量産中! 「初A代表」「現地での生活」「目標」について大いに語った

  • 鈴木智貴●取材・文 text by Suzuki Toshiki
  • photo by JFA/アフロ

 新進気鋭のFWが、3月24日、ウルグアイとの親善試合で日本代表(A代表)デビューを果たした。彼の名は中村敬斗。現在、オーストリア1部LASKリンツで得点を量産中で、海外生活は既に4シーズン目となった。そんな22歳の若きサムライに、初招集だった日本代表、所属クラブ、そしてオーストリアでの生活など、多岐に渡り語ってもらった。

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【日本代表への思い】

──3月の代表戦で帰国されましたが、日本はいつ以来でしたか?

 冬のW杯期間中に帰っていたので、3カ月とか、3カ月半ぶりくらいですかね。

──A代表は初招集でした。森保一監督や他の選手との接点はこれまでありましたか?

 ある程度年齢が近い選手は、世代別(の日本代表)の時に会ったり、一緒にプレーしています。伊東純也さんは今回初めて会って、という感じでしたけど。(その他の選手も)Jリーグで対戦したこともありましたし、本当に「はじめまして」っていう方はほとんどいなかったです。
 同年代の選手とはふだんからも交流があります。久保(建英)選手とは連絡を取ったりもしていて。あと菅原(由勢)選手や谷(晃生)選手、瀬古(歩夢)選手らも同い年ですし(交流があります)。

──今回の初招集にあたって、森保監督とどんなことを話しましたか?

 戦術的な話がほとんどでした。あと、今回の活動が終わる最後の時に、個人的に「チームでのプレーだったり、何を学んだかっていうのをしっかり見ていくから、よいプレーをできるように。またこの代表に戻ってこられるように、自分のチームで頑張ってくれ」と言われました。

──森保監督の印象についてはいかがですか?

 W杯で三笘(薫)選手や堂安(律)選手を後半投入して試合の流れを一気に変えた監督という印象です。サイドハーフの縦への突破はすごい武器になっているんじゃないかなと思います。
 森保監督とは世代別(の日本代表)で会っていたとはいえ、なかなか長い期間会っていなかったので、(今回の代表戦で)会うまでは「日本代表の監督」という印象が強かったですね。

──W杯での日本代表で、ご自身とポジションが重なる選手のことを、どう見ていましたか?

「僕が代表に入ったら誰と(ポジションを)争う」なんてことは、まったく気にしていなかったです。普通に、一ファン、一視聴者として日本代表を応援して見ていただけですね。日本代表に勝ってほしいという気持ちでずっと見ていたので、(W杯での日本代表の活躍は)すごいなと思いました。

──今回の代表戦(3/24)では、残念ながら短い出場時間(4分間)に終わってしまいましたが、日本代表で自分の強みを生かすとしたら、どのようなポイントになると考えていますか?

 今回初めて(A代表に)入ったんですが、おっしゃるように出場時間が短かったので、自分がピッチに立った時にどういうふうに自分を出していくかというのは、まだいまいち掴めてないというのが正直なところです。練習もそんなに多かったわけではないので。

──あの時間(後半44分)からの出場だと難しい面は多々あると思いますが、そのなかでどんなことを考えながらピッチに入ったのでしょうか?

 アディショナルタイムを合わせても4~5分あるかないかの時間だったので、やれることは限られていると思っていました。1対1のところで負けないとか、球際で負けないということをベースに、もしチームとしてチャンスがあれば前に行くと。そのうえで相手ゴール付近での切れ味だったりアイディア(を出す)というところだったんですけど、なかなかそういうこともなかったですね。ただ、短い時間のなかでもボールに関わる回数は多かったので、前向きに捉えています。

──世代別代表の経験はこれまでにもありますが、A代表のユニフォームを着てピッチに立ったのは、今回が初めてでした。気分はいかがでしたか?

 やはり特別なものはありました。ピッチに入る時は特にそんなことも考えずにサッカーのことだけに集中していたんですけど、小さい頃の夢がひとつ叶ったという感じです。

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著者プロフィール

  • 鈴木智貴

    鈴木智貴 (すずき・としき)

    1981年生まれ、静岡県出身。2010年からドイツ在住。DFB公認B級(UEFA−Bレベル)指導者ライセンス保有。これまでに左右アキレス腱断裂と左膝半月板損傷を経験しており、手術歴"だけ"はプロ選手並み。

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